ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2006/09/03 15:02:57|関西本線のこと
関西本線複線電化問題のはなし
今回は少し堅い話です。私の個人的意見として読んでください。関西本線の複線電化は、非電化区間の沿線地域、特に伊賀地域の長年の悲願と言われてきました。実現に向けた運動の歴史は大変古く、昭和30年代から行政を中心に活動団体を組織し運動が続けられています。その数もひとつではなく、全区間の自治体で組織する「関西本線複線電化促進連盟」、奈良〜亀山間の自治体で組織する「関西本線奈良亀山間複線電化促進同盟会」、伊賀市と伊賀地域北部の企業、各種団体、個人で組織する「JR関西本線複線・電化を進める会」、京都府内の自治体で組織する「JR関西本線電化促進会」があり、このほかにも伊賀地区の市議会議員で組織する議員連盟もあります。これらそれぞれが独自で、または互いに連携してJRなどへの働きかけや、利用促進のための活動を続けています。関西本線はご承知のとおり、全区間のうち複線電化が完成しているのはJR難波〜木津間のみで、亀山〜名古屋間は一部を除いて単線電化、加茂〜亀山間は非電化単線になっています。従って、沿線の地域によっては、既に一定の整備が完了した地域は運動も一段落といった感がありますが、全く整備が進んでいない加茂〜亀山間の沿線、特に京都府内の笠置町、南山城村、三重県の伊賀市などは運動も熱心で、住民の願望も強いものがあります。しかし、地元の期待とは裏腹に、現状は非常に厳しく、JR西日本は自社での電化整備には、利用の低さを理由に、消極的あるいは否定的な姿勢であると言われています。確かに、短編成の気動車が1時間に1本程度運行されるだけの線区の現状では、電化整備に必要な投資と、その後のランニングコストが回収できるとは考えられません。電化(単線)を見極める指標として、1日あたりの利用客が8,000人から1万人程度であると、かつて聞いたことがありますが、加茂〜亀山間の現状ではその半分にも満たないとのことです。しかし、このことは鶏が先か卵が先かとの例えにも象徴されるように、電化による都市部への直通運転や、かつてこの線区が担っていた都市間輸送を実現すれば、線区の利便性の向上と沿線地域に与えるインパクト(活性化)による潜在需要の掘り起こしが期待できます。当面は非電化区間を電化して直通運転を可能にするとして、需要がどの程度あるかをしっかり精査する必要があります。もともと、亀山地域や伊賀地域においては潜在需要があるのと、近年は企業立地などで地域のポテンシャルが高まりつつあると思いますので、個人的には相当程度の底上げが期待できると思います。鉄道整備による地域の活性化の例は他の地域での成功例(北陸本線直流化と長浜市など)も大いに参考になるでしょう。また、初期投資と路線維持に不安な鉄道事業者に全てを頼るのが無理ならば他の地域でも見られる地元(自治体、企業、団体等)との協働による整備のあり方を検討する必要があると思います。具体的には費用の一定部分を地元が負担するということです。今のところ、現状を考えれば地元負担を避けては実現は難しいでしょう。これを進めるには沿線自治体(府県市町村)の働きが重要です。このことは、以前から非電化区間の沿線自治体もその必要性を認識していると思いますが、折からの自治体財政の悪化も重なり、真剣な議論になっていないのが現状です。応分の負担をすることとは、電化に対して税金を投入することですから、沿線自治体が住民に説明責任を果たせること、町づくりと一体となった高い優先順位の政策として位置づけることが必要です。勿論、住民には強い願望があり必要と感じていることが最も重要であることは言うまでもありません。しかし、残念ながら、現状では、沿線地域はそこまで真剣に取り組んでいる様子はありません。関係自治体は財政状況の比較的良かった時代でさえ、資金の負担の議論からは逃げ腰で、掛け声だけだったような気がします。政治家の選挙の際に公約として掲げられるものの真剣に具体的な行動を起こした方がどれほどいらっしゃるでしょうか。沿線住民も自治体の掛け声や政治家の公約で期待を持つものの、遅々として進まないことに対し、最近はあきらめムードも感じているようです。行政や政治家は、実現すべき地域の課題として住民に投げかけるのなら、もっと真剣に議論すべきではないでしょうか。そうでないのなら、長年続けている運動そのものも何の意味もなくなります。しかし、何とか地域の活性化に電化が必要だという本気があるのなら、もっと住民や鉄道事業者と実質的な議論をして欲しいと思います。
この問題は、また、折にふれて考えていきたいと思います。皆さんのご意見を頂戴できれば嬉しいです。







2006/08/24 23:07:22|関西本線のこと
急行しらはま号の話

 昭和55年まで関西本線に紀勢本線の新宮から和歌山、高田、奈良を経由し名古屋を結んだ急行列車「しらはま」号があったのをご存知でしょうか?この列車、晩年は、新宮発名古屋行きの上りのみの設定という珍しい列車で、紀勢本線を天王寺行きの急行「きのくに」号や関西本線では急行「紀州」号などと分割併合をする多層建て列車でもありました。前身は奈良、和歌山経由で名古屋〜白浜間を結んだ急行「はまゆう」号で、後年、愛称名が「しらはま」号に改められたものです。この列車、当時、多数設定された南紀方面への観光列車の一翼を担った列車で、名古屋と京都発着の両方がありました。当時は上り下り往復の設定でしたが、昭和47年に白浜発着の名古屋行き編成が廃止されると、新宮発名古屋行きの上り列車のみの設定となり、紀伊半島をほぼ2/3周するロングラン運転となりました。新宮からは紀勢本線を熊野、松阪経由で名古屋まで結ぶ特急「くろしお」号や急行「紀州」号もあり、「しらはま」号を全区間乗り通す乗客はどれほど居たのか定かではありません。しかも片道だけの設定で、まるでミステリー列車のような迷走をする、現代では定期列車では勿論、臨時列車でも、到底実現しそうもない列車設定だったということが、今にして思えば大変興味深い列車であったと言えます。画像上=「しらはま」号伊賀上野駅にて、下=行き先表示板







2006/08/13 21:25:42|鉄道模型その他
国際鉄道模型コンベンション大阪へ行きました。(その2)
続きです。画像=左上 実物のようにカーブの線路にカント(傾き)を設けて、実感的に疾走するHOゲージの181系ディーゼル特急。中上 路面電車のジオラマです。車両は昔の東京都電で、架線から電気を集めて走っています。電飾がきれいな花電車の模型もありました。右上 大きな扇形の機関庫とターンテーブルを備えた蒸気機関車の機関区のジオラマ(Nゲージ)です。左 屋外では煤煙の香りがする空間です。実際に石炭と水を燃料とするライブスチームと呼ばれる蒸気機関車の模型が人を乗せて走っていました。沢山の車両が整備を受けていました。







2006/08/13 16:21:56|鉄道模型その他
国際鉄道模型コンベンション大阪へ行きました。
8月12日、大阪南港のインテックス大阪で開催されている、国際鉄道模型コンベンション大阪に行ってきました。これは、NPO法人日本鉄道模型の会(JAM)が、年1回主催する国内最大のイベントで、今回で7回目となりますが、前回までは全て東京で開催されており西日本では始めてです。鉄道模型といっても、最も普及しているNゲージやHOゲージだけではなく、実際に石炭と水で走る大型SL模型(ライブスチーム)からG、0ゲージ、世界最小のZゲージ(線路幅6.5ミリ)のものまで多彩にあり、日本型だけではなく様々な外国のものもあります。会場では、メーカー、クラブ、個人などが一同に会して、いくつもの大きなジオラマで数え切れないくらいの車両が走行し展示されていました。会場の広さもあって、一つ一つゆっくり回りきれないくらいでしたが、あらためて趣味の王様といわれるゆえんを実感しました。画像=左上 会場メインゲート、中上 ずらりと並んだ寝台特急群(HO)。実物では廃止が相次ぎますが、模型では健在です。右上 ドイツ型鉄道模型の老舗であるメルクリン社製の機関庫と機関車達(HO)。精密なつくりで実際に架線から電気を供給しています。左下 個人製作の山陰本線餘部鉄橋(N)です。表と裏で夏と冬の景色を作り分けていて、迫力の景色を再現しています。







2006/08/10 22:34:27|その他
高速バスの話
今回は、鉄道から少し離れ、高速バスの話です。近年、伊賀から主要都市を結ぶ高速バスが多数運行されるようになりました。東京(品川)、横浜を結ぶ夜行高速バス、名古屋、大阪(梅田・新大阪)を結ぶ高速バスがそれです。これらは地元の三重交通が主に運行しています(大阪便は一部近鉄バスが運行)が、バス路線も少子高齢化、クルマ社会の進展によって、最近は郊外、地方を結ぶ路線が苦戦を強いられ、次々に廃線や減便、行政などの補助路線化などがなされてきました。バス事業者として、こうした状況を打開するべく、目を付けたのが都市間輸送である高速バスであったと言えます。かつて、伊賀を拠点とした都市間バス路線は津や名張、天理といったところが関の山でしたが、今から10数年前に運行を始めた東京便、名古屋便がそのきっかけを作ったと言えます。これらは、鉄道利用に比べて料金が割安で、所要時間も短く、乗り換えなしとあって利用者の好評を博し、特に名古屋便は当初3往復が今や9往復に成長、停留所は増えたものの、パークアンドライド用の駐車場を整備するなどの事業者の努力も功を奏し、観光、ビジネスに多くの利用があるようです。昨年、3月から運行を始めた大阪便もトイレ付きの新車を投入し、今は6往復に成長、認知度は高まっているように思います。ただ同時期に運行を始めた中部国際空港への直通バスは期待どおりの利用が見込めず半年ちょっとで廃止されたのは残念でありました。高速バスの充実で利便性が向上しているのは良いことではありますが、一方で鉄道利用を圧迫することが気になります。近鉄線もJR線も料金、利便性で太刀打ちできそうにありません。バスが鉄道を凌駕することは、決して私たち住民の本意ではなく、双方が共存共栄できるような役割分担を期待したいものです。三重交通がとった積極策を少しでも鉄道事業者が見習って欲しいと思わざるを得ません。“鉄道はバスのようにはいきませんよ”、と、ある鉄道関係者から聞いたことがありますが、確かに鉄道は維持に経費のかかる輸送機関です。しかし、定時性と大量輸送と言う長所を生かせるのが鉄道です。高速バスの成長ぶりと線区の維持だけに囚われて、積極策を打ち出さない地元の鉄道、これを好対照と言わずして何と言うのでしょうか?(画像=新規開拓を狙ったものの期待通りとはいかなかった中部国際空港直行バス。しかし積極的なバス事業者の取り組みは評価されるべきだろう。ちなみに、この車両は名古屋便や大阪便に転用された様です。)