3日は、北陸本線米原〜木ノ本間に蒸気機関車牽引の臨時列車「SL北びわこ号」が運転されるとのことで、朝早くから子供を連れて乗車と撮影に出掛けました。この列車は季節ごとに数回運転されていて、今では定番となった列車です。伊賀地域からなら電車でもクルマでも比較的行きやすいため、雪景色との競演を楽しめる冬の運転には毎回出掛けています。特に今回は、普段、山口線でしか見られないC57型蒸気機関車(その優美な姿から貴婦人と呼ばれている。)が2年ぶりに登板する(通常は一回り小さい万能機のC56型です。)とのことで、喜び勇んで出掛けました。当日は、柘植から草津線で米原に向いました。天気は好天でしたが前の日に久しぶりにまとまった雪が降ったため、沿線は銀世界となっており、SLと雪景色の撮影に期待をかけました。列車は午前と午後の2回運転があり、午前の便に乗車し、午後は撮影する計画でした。米原駅に着くと既に構内のはずれでC57が待機しているのが見えました。高まる気持ちを抑えて、列車の入線を待ちます。やがて3両の12系客車を従えてホームに入線。そして午前10時12分、定刻どおり、大きな汽笛を響かせながら発車しました。私達は1両目に陣取ることができたため、もくもくと立ち昇る黒煙と、車両全体が包み込まれるような蒸気を間近に見ることができました。車内は親子連れ等で満員、みんな笑顔でSLの旅を楽しんでいます。少し空けた窓からはやがて煤煙の香りが立ち込め、シュッシュッという機関車の息遣いも聞こえてきます。客車こそ大井川鉄道のような旧型ではありませんが、昭和40年代製造の12系なら許せるでしょう。否が応でも汽車旅の雰囲気です。沿線の撮影スポットにはカメラを構えた人達で大賑わいのところもあります。途中駅では別の電車を待つお客さんまで携帯カメラを向けています。そんな中をSL北びわこ号は誇らしげに進みます。車窓に雪をかぶった伊吹山、朝日に輝く琵琶湖、雪が残る田畑を見ながら。11時10分、昨年10月に新築になった木ノ本駅に滑り込み、約1時間のミニトリップはあっというまに終わりました。 |