那珂湊駅で出会ったクリーム色に赤帯の旧国鉄準急色のディーゼルカーは、廃線になった北海道の留萌鉄道の車両で、旧国鉄のキハ22に準じています。茨城交通が払い下げを受け、キハ2004という型式番号が付けられました。2年ほど前に塗色変更されましたが、この車両そのものは準急色に塗られたことはなく、折からの国鉄色リバイバルブームに乗った感があります。これもファンサービスの一環なのでしょうか。しかも、意外にもこのカラーが似合っていて、とてもいい感じなのです。昭和30年代頃、当時の国鉄では、高性能ディーゼルカーの実用化にメドが立ち、全国の主要な非電化路線にキハ10系や20系、55系などの型式が投入され、特にキハ55系は都市間連絡用や観光用に設定された準急列車に使用され、このクリーム色に赤帯の準急色で活躍したとのことです。関西本線でも「かすが」の準急時代は、準急色のキハ55系や10系が名古屋〜湊町(現JR難波)間を疾走していたとの記録があります。 この茨城交通キハ2004は、ヘッドライトの両側にタイフォン(警笛)が付いているなど、外見的にキハ55に似ていることからこのカラーが選ばれたとも言われています。恐らく、全国に残る旧型ディーゼルカーで準急色を纏った車両は、これ1両のみではないかと思います。さて、私の乗った旧国鉄一般色のキハ205は那珂湊駅を発車し、のどかな田園風景を車窓に映しながら、海辺の終着駅阿字ヶ浦に到着します。(つづく) |