ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2008/12/14 22:22:40|伊賀線のこと
伊賀線でクリスマスコンサート
12月13日に伊賀鉄道開業1周年を記念したクリスマスコンサートが、上野市駅と列車内で開催されました。これは、近鉄から伊賀線の運営を引き継いで誕生した伊賀鉄道を市民などの力で盛り上げようと結成された「伊賀鉄道友の会」が主催したイベントで、クリスマスを目前に綺麗なイルミネーションが施された上野市駅やクリスマスデコレーションで飾られた列車を舞台に、地元を中心に活動する音楽グループが自分達の歌や演奏を駅や列車の利用者に披露するというものでした。私も家族と共に上野市駅〜伊賀神戸駅間で運行されたコンサート列車に乗り込み、車内ライブを楽しんで来ました。当日は、上野市駅発16時19分の定期列車(青忍者編成)の伊賀神戸寄り車両がコンサート貸切車両に使用され、車内にはクリスマスツリーなどのデコレーション、乗務員室後ろのエリアにはピアノなどの楽器が据え付けられました。往路は女性2人によるサックス&ピアノの演奏でした。サックス奏者の女性は進行方向とは逆に立ったままの演奏のため、列車の揺れに負けじと、クリスマスソングや伊賀線のテーマソングとも言える西岡たかしさんの“うえのまち”などで盛り上げてくれました。復路はフルートなどの女性3人のアンサンブルで、フルートの清らかな音色で魅了してくれました。共に素晴らしい演奏で乗客達も満足そうでした。私も列車がレールを刻むジョイント音とこれらの演奏がコラボレーションする不思議な音の世界にすっかり魅せられ、見慣れた車窓がまた違った風に見えてくるようでした。往復1時間のコンサートはあっと言う間でしたが、今後も定期的に開催されれば、また一つ伊賀線の新たな魅力が加わることと思います。その後、駅前では、高校生達によるハンドベル演奏や合唱団の歌などが次々と披露され、ひと時のクリスマスムードに浸ることができました。







2008/12/07 23:27:29|遠征記
湖北路の成果
先日の湖北(北陸本線米原〜木ノ本)へのSL撮影で、得られたその他の成果を紹介します。左上から順に、EF65型電気機関車が牽引するSL列車の回送です。最後尾に小さくSL(C56型)がぶら下がっています。この電気機関車が青色の12系客車を牽くのも最近では珍しいことです。このシーンもSL列車に負けず劣らず人気があるようです。

実はこの青い電気機関車がこの区間を走れるようになったのは、まだつい最近のことで、以前はDD51ディーゼル機関車がこの任についていました。北陸本線は元々交流電化方式だったのですが、京阪神方面への直通運転で便利にするため、米原〜長浜〜敦賀間が段階的に直流電化方式に改められ、一昨年の秋に完成しました。そのことがあって、直流区間でしか走れなかったこの電気機関車もこの区間に乗り入れることができるようになったのです。少し前までならあり得なかった光景ということになりますね。

右隣は、回送列車を待っていて偶然やってきた、ディーゼル気動車キハ65系エーデル&リゾートによる団体臨時列車です。その右隣は、姿を見せていた時間の伊吹山です。この背景でSL列車を撮影したかったのですが・・・。列車は、昨年新製投入された電車によるローカル列車です。左下は、米原駅でC56の入換え風景です。スチームがSLを包んで幻想的でした。

今から10数年前、京阪神方面から長浜まで新快速電車が走り始めたお陰で、長浜地域の観光振興等に大いに貢献したのは有名な話ですが、遅ればせながら、今や、その先の木ノ本や近江塩津、果ては福井県敦賀まで新快速電車が結ぶようになりました。現在、本数的には1時間に1本程度ですが、現状を見る限り、その他のローカル列車とも各列車の利用状況はよさそうで、このプロジェクトが地域に与えるインパクトは今後も期待できそうです。

鉄道活性化による地域振興を成功させた、滋賀県、福井県、湖北地方の沿線自治体等の努力は並々ならぬものであったと感心します。願わくば、京阪神からの距離がこれら地域よりも近い関西本線沿線の関係自治体も、この先進事例を是非研究され、参考にされたいと思います。










2008/11/24 21:15:36|蒸気機関車
湖北路のSLを訪ねて
勤労感謝の日を挟んだ3連休の初日、北陸本線米原〜木ノ本間で運転された、高原のポニーことC56型蒸気機関車による「SL北びわこ号」の撮影に出掛けてきました。今回は、直前に思い立ったことから、一人きりの遠征となりました。この「SL北びわこ号」は、季節毎に運転されており、運転実績も長く近畿地方では唯一の定番SL列車です。

私は、過去に、家族や友人と何度も乗車したことがありますが、沿線に出かけて、真剣に撮影を試みたことがなかったため、実際に沿線を歩いて、撮影ポイントを巡ることにしました。

鉄道写真の撮影は、本当はクルマで移動するのが、機材の運搬などで便利なのですが、やはり乗り鉄を楽しみたい気持ちと環境への配慮?から、当日は早朝から列車をを乗継いで行くことにしました。

当初は、長浜駅の一つ手前にある田村駅近くの小高い山から琵琶湖を背景に撮影しようと思っていましたが、数日前に降った雪を載せた伊吹山が綺麗でしたので、伊吹山をバックに撮れそうな長浜〜虎姫間の田園地帯に変更し、最寄の虎姫駅からテクテク歩いて撮影ポイントに向いました。

SL列車通過1時間前は、朝からの曇り空がようやく晴れて山容がくっきり見えていましたので、狙い通りと喜んだのも束の間、伊吹山周辺から、どういうわけかモクモクと雲が沸き起こり、ついに山頂付近をかき消してしまいました。列車通過時は山が全く見えず、狙いが外れてしまいましたが、朝日に照らされて軽快に走るC56の姿は何とも愛らしく、夢中でシャッターを切りました。

そのあと、再び米原に戻り、本日2本目となるSL列車の乗客となりました。やはり、SL列車は撮影するだけの対象ではありません。これからも運行を続けてもらうには、何と言っても乗車して収益に協力しなければいけませんから。しかし、5両の客車は家族連れなどでほぼ満席で、相変わらず人気の高さが伺えました。

SL撮影と乗車ができる、SL好きには一挙両得な列車「北びわこ号」。次は貴婦人C57型が登板する時に再び行こうと思います。








2008/11/14 22:40:36|関西本線のこと
秋の181系修学旅行列車
秋恒例の修学旅行臨時列車が10月〜11月に関西本線にやってきました。
春と同様、国鉄特急型ディーゼルカーの181系による運転ですが、秋は姫路地区のほかに和歌山地区から伊勢志摩へ向う便も設定されます。また、春は奈良を経由しますが、秋は往復とも草津線を経由するのが春との違いです。和歌山からの便は、以前は阪和線の杉本町から関西本線の久宝寺まで阪和貨物線がありました(現在は休止路線)ので、それを経由して関西、紀勢、参宮線を通り鳥羽まで運行されていました。今は和歌山から大阪、京都、草津、亀山を辿る大回りルートで運行されています。和歌山線、桜井線を経由するルートの方が距離は短いと思いますが、単線電化の路線より、大回りでも幹線系の複線電化路線を経由する方が時間距離が短いということでしょうか。それはともかく、気になるのは例年より運転日数が減ってしまったこと。少子化の影響か、それとも修学旅行先が変わってきたのでしょうか。また、それに加えて、近鉄さんが阪神電車の難波乗り入れを機に、三宮以西の山陽電鉄にも乗り入れ、伊勢志摩方面への団体客や修学旅行客を輸送すると公表したこと。このことにより、JRによる姫路地区〜伊勢志摩間の修学旅行列車が、181系の高齢化もあいまって、存続が危惧されます。関西本線に残る定期?臨時列車を愛する身としては、近鉄さんもご無体なと言わざるを得ません。181系が迫力のディーゼルサウンドを響かせ、加太峠に挑む姿をいつまで見ることが出来るのでしょうか。







2008/10/13 16:58:15|遠征記
山陰本線「快速あまるべマリン号」の旅

秋の行楽日和となった11日、山陰本線浜坂まで、鉄道趣味仲間のtetsuさんにご同行いただき、懐かしい国鉄型車両で辿る日本の原風景と鉄道遺産を訪ねる旅を楽しんできました。当日は、早朝から列車を乗り継ぎ、大阪からは国鉄時代から活躍する181系気動車による「特急はまかぜ1号」に乗車し城崎温泉口を目指しました。はまかぜ号は、大阪から六甲の山並みや須磨の海を見ながら山陽本線を西に向かい、姫路からは向きを変えて播但線を北へ、長閑な山里風景の中を北へ進みます。田圃の収穫が終わった沿線は秋祭りの最中で、至る所でお宮に幟が立ち、神輿を担ぐ人々の姿を見かけることができました。かつてC57型蒸気機関車が3重連で挑んだ生野峠越えでは、強馬力のディーゼルエンジンが唸りを上げ険しい山道を辿ります。山越えを難なくこなすとやがて山陰本線との接続駅和田山に着きます。ここには、SL時代に機関区支区が置かれていたところで、古いレンガ車庫や給水塔が残されており、しばし往時を偲ぶことができました。但馬の中心都市豊岡を過ぎると程なく、文人にも愛された温泉町城崎温泉口に到着です。多くの乗客と共に私達もここで下車し、昼食をとったあと、臨時列車「快速あまるべマリン号」に乗り換えました。マリン号は、今や大変貴重となった国鉄急行型ディーゼルカーキハ28・58型2両を使用した列車です。カラーリングも勿論、クリームと朱色の国鉄急行色です。懐かしいエンジン音を響かせながら、日本海沿岸の小さな漁村をトンネルと鉄橋で繋いでいきます。小さな駅では通過、はたまた運転停車して特急列車と行き違いしたりと、かつて、単線の山陰本線を多数往来したディーゼル急行の趣を体験しながら進むと、カニと景勝で知られた香住海岸が右手に広がり、いよいよ沿線のハイライトである餘部鉄橋に差し掛かります。トンネルを抜け視界が広がると高さ40メートルからの空中散歩です。そばにはクレーンのアームが伸びており、既に架け替え工事が進捗していることが分かります。しかしゴトンゴトンという鉄橋独特の通過音を聞きながら日本海の絶景を望む体験はまだしばらくできそうです。列車は鉄橋を渡りきったすぐの餘部駅に停車。この駅は集落から長い山道を登った所にあり、決して便利ではないものの、周辺住民が資材を運んで建設に寄与したという悲願の駅であったとの話が残っています。餘部駅を出発した列車は、ゆるやかな下り勾配を軽やかに進みます。私は気候の良い時は、キハ58のように窓の開く車両では、いつも窓を大きく開けて、列車が線路を刻む音やディーゼル音、沿線の空気、香りを堪能しながら旅をするのが好きで、今回も同じように五感で楽しみました。やがて列車は終着浜坂に到着。私達は、折り返し、同じ列車で城崎温泉口まで戻り、駅前の温泉施設で休憩し、帰路につきました。鉄分吸収大満足の1日でした。
画像上から 特急はまかぜ1号(大阪駅) キハ58・28型快速あまるベマリン号(城崎温泉口駅) 餘部鉄橋通過中(キハ58乗務員室) 山陰本線を疾走中(キハ58車内から)