8月某日の新聞報道等に、伊賀線の現行860系車両の後継車両についてイラスト入りで報じられていました。 それによると、新しく導入される車両は、関東私鉄で使用されていたもので、まず、今年度に2両×2編成が入線し、再来年度までに全て置き換えられるというものでした。イラストは新たにデザインされた忍者くの一のラッピングを施した絵となっていましたが、注目のベース車両は、このブログにおいて、以前に予想していたとおり、東急電鉄の1000系車両であることが確認できました。勿論、記事には具体的にどこの車両であるかの記述はありませんでしたが、イラストどおりであるならばほぼ間違いないと思います。 近鉄グループの伊賀鉄道になぜ、関東の大手私鉄で使用された車両が導入されるのか不思議に思われる向きも多いかもしれません。現在の860系やその先代の5000系も近鉄本線などで活躍した車両を転属させたものですから、今回も親会社から譲り受けるのが常道であると考えるのですが、果たしてその理由は何か?近鉄に、子会社に譲渡する車両がない訳がないのですが、大きな理由は、伊賀線に存在する急曲線が近鉄が保有する標準的な車両を拒んでいるからなのです。特に上野市〜広小路間の曲線は、今や1両の長さが20メートルもある近鉄の標準車は走行することができないのです。ならば、伊賀線でも走行できるサイズの車両を新造すれば良い、又は急曲線を改良すれば良いのではないかと思いますが、厳しい経営事情を考えると大きな投資はリスクが大きい。ならば、車両のサイズも経営上のサイズもピタリと合う最適な中古車両を探した結果、それが関東の東急にあったと、こういう訳だと推測します。 報道などによると2両1編成で約1億円ということですので、新造する場合の約半分程度の購入費用でしょうし、中古車両と言っても、東急1000系なら10数年程度の車齢ですから、鉄道車両ではまだまだ新しい部類に入ります。また、性能、設備面でも例えば乗り心地を良くする台車(ボルスタレス台車)を備えているなど決して最新車両にひけをとらないものだと思います。加えて導入費用に国、県、市の補助がありますので、事業者としての負担は少なくて済みます。こうしたメリットを勘案した結果の選択であったと考えられます。 この辺りの鉄道では珍しい、東京生まれの東京育ちの電車が伊賀の地で新たな活躍をする、言わば都会のお嬢さんが伊賀に嫁ぐことになるわけです。都会のお嬢さんの目に、一体、この伊賀の地がどのように映るのか想像するだけでワクワクします。伊賀鉄道活性化の救世主として沢山の乗客を都会からも呼んで欲しい、そんな期待をせずにはいられません。初導入の編成が走り始めるのは今年12月とのこと、乗ること自体が楽しくなるような仕様になるそうです。大きなクリスマスプレゼントを今から楽しみに待つことにしたいと思います。
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