先週土曜日の午後、思ったよりも天気が良いのでお気に入りのフィルムカメラを持って伊賀線の上林大池付近へ撮影に行ってきました。私はもっぱら、鉄道写真の撮影には流行のデジタル一眼レフカメラを愛用していますが、フィルム一眼レフカメラも数台所有していて、たまにのんびりした撮影を楽しむときはこれらのフィルムカメラを使用しています。この中には、中学生の頃に親に無理を言って買って貰った大切な1台や大学受験で無事合格し、自分へのご褒美として買った思い出の1台など今でも手放せないでいるものがあります。そこに昨年、大阪の中古カメラ店で見つけた1台のカメラがあります。
そのカメラとはアサヒペンタックスがリリースしていたLXという機種です。私の所有するフィルムカメラは、ペンタックスのものが多いのですが、その理由として、学生時代に写真部に籍を置いていて、ペンタックス機に共通の小型軽量で使いやすいというのが自分の撮影用途に合っていて、特に動体の撮影では非常に重宝していたからというのがあります。そんなペンタックス機の中で高級機として発売されていたのがこのLXだったのです。この機種は、丁度、私が高校生の頃に発売され、機能やデザインから非常に優れた機種とされ、当時でも10万円以上の値段がしたと思います。当然ながら、学生の身分では高嶺の花で、とても手が出るものではなく、ただ憧れるだけのカメラでした。
その後、鉄道趣味や写真撮影からも遠ざかっていた間はこのカメラのこともすっかり忘れてしまっていたのですが、再び鉄道写真を撮るようになって、ふと覗いたカメラ屋さんでこれを見付けることができ、かつての憧れを現実のものにしてしまったというわけです。製造開始から20年以上経っていることから、既に新品は絶版となっていて、もはや貴重なものとなったようです。
古いカメラであるため、オートフォーカスの機能もなく、ピントを手動で合わせて、露出やシャッタースピードを自分で決めて撮る必要があります。連写機能のあるデジタル一眼レフカメラなら、何枚も撮った中から良いものを選べますが、これで撮るときはそうはいきません。しかし、そんなアナログなカメラで会心の一枚を撮る努力をすることはまた楽しみでもあります。 最新機種のように酷使に耐えそうにありませんが、今後は近場において、伊賀の風景と伊賀線をテーマにこのカメラで撮り歩こうと思っています。 画像上=愛用のペンタックスLX(キハ58車内にて)、下=餘部鉄橋を行く特急「はまかぜ号」(LXでの撮影ではありません。) |