伊賀鉄道は、8月8日に、かねてから告知していた昭和30年代の近鉄伊賀線車両の塗装(深緑色)に変更した860系1編成のお披露目を行い、同日から運行を開始しました。このお披露目にあわせて、伊賀鉄道友の会では上野市車庫において撮影会などのイベントを開催しました。
この日、朝から真夏の日差しが照りつける暑い日となりましたが、熱心なファンや親子連れが多数訪れ、珍しい姿になった車両にカメラを向けていました。レトロ車両の車内では、昭和30年代のお茶の間を再現したコーナーを設け、家具、電化製品、吊り広告の展示、懐かしい駄菓子や瓶ジュースも販売され人気を博していました。 また、屋外では、恒例の車両撮影会があり、復刻した昔の行き先表示板を次々に取り替えてファンの要望に応えていました。その中で、既に廃線になった西名張行きの表示板があったことは驚きでした。まさに当時の伊賀線がこの色の車両で西名張まで直通していたことを思い起こさせるものでした。
車庫内では線路点検に使われていた軌道自転車の試乗会もあり、親子連れなどが一生懸命ペダルを漕ぐ姿が見られました。
この日、レトロ車両は、午後に臨時列車として上野市〜伊賀神戸を1往復し、途中の交換駅でマルーン塗装車と擦れ違うシーンもあり、双方の車両に昔の行き先板を取り付ける演出がありました。沿線にも多くのファンが撮影に訪れている姿を見ることができ、終日、いつになく華やいだ雰囲気に包まれました。 |