ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2012/02/19 16:03:56|遠征記
東京圏鉄道事情視察その3

 視察その3は、以前から関心があった、運転体験です。東京からつくばエクスプレスなどを乗り継いで約1時間あまりのところに関東鉄道水海道車両基地があり、ここで毎月1回、同社の気動車(2種類)使った運転体験が実施されており、以前に雑誌の記事で紹介されたのを読み、いつか行ってみたいと思っていました。
 運転体験は、伊賀鉄道でも実施されており、多くの申し込みから抽選になるほどと聞いていますが、経営に喘ぐ地方私鉄にとって貴重な収入源になっているといえます。地元でも開催されているのなら、そちらへ行けばと思いますが、電車の運転体験よりも個人的にエンジン付きの気動車の運転体験の方が好みでしたので、こちらにとなった次第です。もっとも電車の運転体験も機会があればやってみたいとは思っています。
 さて、関東鉄道はJR常磐線の取手からJR水戸線の下館までを結ぶ本線格の常総線と支線の竜ケ崎線を運営する非電化鉄道ですが、最近は常総線守谷でつくばエクスプレスが接続したことから、沿線は一気に東京通勤圏として成長しつつあります。すでに取手〜水海道間は非電化ながら複線化され高頻度運転がなされています。過去には関西本線で不要となったキハ35,36が多く払い下げられ、最近まで通勤輸送に活躍していた路線でもあります。そんな少しご縁もあって、体験運転に申し込んだところ、見事当選し、意気揚々と参加してきました。
 私の参加したクラスは初級編で、しっかりと適性検査の受検や構造についての講義を受講してからの運転となりました。車両は2種類体験することができ、午前中は電気指令ブレーキ搭載の新型キハ2400型(画像上から3枚目)、午後は空気ブレーキ式の従来車キハ00型(画像上から4枚目、下回りは国鉄キハ20系と同様)での体験です。いずれも車両基地内の専用線(画像上から2枚目、専用出発信号機付き)を150メートル走行するものですが、運転士と車掌の両方を体験することができ、発車の際の手順はそれぞれが役割分担し行うことから、まさに車両運行に係る実体験そのものです。手順はすべて講義で教わっているものの、一度で全て覚えることはできないため、本物の運転士が横に居て指導してくれます。
 鉄道車両を自分の手で動かすというのは、鉄道に興味のある人なら一度は体験したいと思うはずですが、その分やはり緊張も伴います。自分の番が来たとき、手順はある程度覚えたはずが頭は真っ白になっており、何から始めてよいのかすっかり分らなくなっていました。しかし、出発喚呼してブレーキを解除しノッチを入れたとき、車両が動いたことがグンと体に伝わり、動かしていることの感動を全身で感じることができました。そして終点はあっという間にやってきて、最も難しいといわれるブレーキ操作はやはり難しいものでした。新型のキハは電気指令式のため操作の反応がよく停止位置を少し過ぎた程度で止まれましたが、空気ブレーキの従来車は操作よりも遅れて反応するため、その加減がつかめません。結局私は停止位置よりも手前で止めてしまい、再出発するすることになりました。
 運転もさることながら、車掌体験もドア開閉、案内放送など通常行われる一連の動作を体験することができ、案内放送も自分で考えて行うことができることから、皆一様ではなくそれを聞くのも非常に楽しいものでした。
 初級編を2回経験すると、ステップアップし中級編へいくことができるシステムとなっており、あこがれのキハ30に乗務することができます。これを目指して是非次の機会を伺いたいと思っています。







2012/01/29 17:09:35|遠征記
東京圏鉄道事情視察(その2)

 視察その2は、伊賀鉄道新車両200系のタネ車となった東急1000系の現在の活躍ぶりと改造元である車両工場を訪ねることでした。 
 まずは、宿泊先の都内ホテルから地下鉄半蔵門線から東急田園都市線直通列車で長津田へ、そこから横浜高速鉄道こどもの国線に乗り換えて車両工場のある恩田を目指しました。工場訪問といってもアポを取って中を見学させてもらう訳ではなく、敷地外から、近々に伊賀鉄道に搬入予定の200系車両を留置線あたりにあれば、その姿を確認したいというのが訪問の動機でした。 恩田駅に隣接する車両工場は横浜市内に位置し、東急で活躍する車両の検査及び地方私鉄向け譲渡車の改造工事を行っています。伊賀鉄道に導入される200系はこれまで既に4編成がここで改造されており、改造中はしばしば駅構内へ続く留置線に置かれているのが目撃されていました。5編成目は改造工事もほぼ最終段階と思われるため期待を半分持って訪れましたが、結果は残念ながら外からその姿を確認することは出来ませんでした。しかし、伊賀鉄道200系生誕の地を訪れたことは、感慨深いものがあるとそれなりに満足して、次の目的である、現役東急1000系の活躍ぶりを確認すべく多摩川線、池上線へ移動しました。 
 かつては東横線の地下鉄日比谷線乗り入れ車として主たる活躍をした1000系ですが、現在はその数を減らしており、時間制約のある中では、東横線でその姿を見つけるのは難しいと考え、運用の確率が高いと思われる支線を中心に巡る事としました。まずは、多摩川駅の多摩川線ホームで1000系が来るのを待つことしばし、3本見送ってやっと来てくれました。この日の運用がそうだったのか、既に支線でも数を減らしているのか定かではありませんが、1000系よりも旧型の7700系や最新型7000系が幅を利かせており、多摩川線では3両編成1本が運用されているのみでした。乗車した印象は、オリジナル1000系は、伊賀鉄道での運転とは異なり、加速が良く、軌道状態も良いため揺れが少なく乗り心地が良いということが挙げられます。当然かもしれませんが、伊賀鉄道では1000系の性能を十分引き出せていないことを実感しました(そして何より乗客の数が違う!)。 終点の蒲田で小一時間、池上線とともに運用を観察しましたが、池上線でも前面が中央貫通タイプのものと標準タイプのものがそれぞれ1編成ずつしか運用されていませんでした。帰りは池上線に乗車しましたが、伊賀鉄道で既に馴染みのある同様の車内空間に少し親しみを感じることができました。 
 今も一部の編成は、東京都心で著名な渋谷や代官山、田園調布を通り横浜まで、また都心地下を縦断し活躍している1000系。製造初年は平成元年ですが、まだまだ新性能車にひけを取らないこの素晴らしい車両を伊賀鉄道に導入できたというのは、丁度、東急の車両更新と重なり運が良かったこともあるでしょうが、導入に尽力された関係者の努力の賜物にほかならないと思います。伊賀線活性化の起爆剤としてこれからも大切に使い、そして一人でも多く乗って欲しいと願わずにはいられません。 







2012/01/22 13:17:30|その他
東京圏鉄道事情視察その1

 お屠蘇気分も冷めやらぬ正月早々、鉄道事情の視察のため久しぶりに上京してきました。 今回の目的は多々ありまして、まずは、先年新装オープンされながら未だ一度も訪れていなかった大宮の鉄道博物館を訪問すること、次に、伊賀鉄道の新車両として活躍する200系車両のオリジナル、東急1000系の現在の活躍ぶりを確認することと改造場所となる車両工場を訪ねること、次に昨年開業した成田スカイアクセス線と新型京成スカイライナーAE型を試乗し、同じく成田アクセス特急であるJRの新型成田エクスプレスとの乗り比べをすること、関東鉄道で毎月実施されている気動車運転体験に参加することなどでありました。 このようなことから目的別に回を分けて報告したいと思います。 
 まずは、大宮の鉄道博物館訪問です。 既に訪れた方も多いかと思いますが、東京神田に交通博物館としてあった頃には私も幾度となく訪ねていましたが、数年前に移転新設してからは、その混雑ぶりが報道されていましたので、落ち着くまでは行くことを躊躇っていた次第です。私が訪問した日は未だ学校の冬休み期間中だったと思いますが、入場者も適度な数でゆっくりと見ることができました。
 見ものはやはり、往年の展示車両でしょうか。C57135号機のターンテーブル回転実演や汽笛吹鳴はアトラクションとしても楽しいものですし、主に東日本で活躍した特急車両などには実際にシートに座れるのも良いです。駅ホームに停車している姿を模しているのも他の博物館にはない演出です。
 また、鉄道模型ジオラマは神田のときもその大きさに驚いたものですが、現在は後発のリニア鉄道博物館のものもありそれほど珍しくはなくなっているものの、やはり国内最大級の規模で見応えがあります。 
 運転シミュレーターはどれも終始にぎわいを見せていましたが、何といってもここにしかないのはD51の運転台を使用したSLシミュレーターです。人気が高く体験は無理だろうと思っていましたが、運よく予約が空いていたため、体験することができました。実際に軍手をはめて、係員のアドバイスを受けながら前方の映像に合わせて機関車を走らせます。レギュレータ(アクセル)、逆転機ハンドル(変速機)、ブレーキ、各種コックの開け閉めの操作など電車などと違って操作は簡単ではありませんが、走行と同時に伝わる振動もリアルに体感でき、出発合図などでの汽笛吹鳴も本物と同じです。約20分程度の運転ですが、これで別料金が500円とは非常にお得感があります。 
 また、敷地内には信号システムを使って自走行できるミニ列車もあり、大きな鉄道模型を自分で運転するような感覚でこれも楽しいアトラクションの一つですね。
  博物館は東北本線の線路と隣接していて、JRの大宮工場にも近いことから、本線を走る多様な列車や検査中の機関車が試走する姿が食事や休憩しながら眺めることができ、鉄道好きには全く飽きない施設といえます。 約5時間程度滞在しましたが、すべてを見尽くすことはできませんでした。次回は是非、次回もまたと思わせる要素が沢山あり、これからも機会を見つけて是非リピートしていきたいと思います。







2012/01/09 23:38:42|伊賀線のこと
謹賀新年
 あけましておめでとうございます。 弊ブログをご愛読の皆様、今年もどうぞよろしくお願いいたします。 
 昨年は、忙しさにかまけて更新を怠り、数えるほどしかアップ出来ませんでした。今年はネタ集めに努め、少し更新頻度を上げることを目標にしたいと思います。さて、新しい年を迎え、今年は、地元伊賀地域の主な鉄道にとってどのような1年になるのか気になるところです。
 まず、伊賀鉄道については、10月には開業後早くも満5年を迎え、第3セクター化後の一定の評価がなされるべき年だと考えます。沿線の中学校、高校の統合再編で伊賀線利用者の大半を占めるであろう通学生の減少が続き、厳しい経営状況は相変わらずですが、経営面での損失が多くても地域にとって将来にわたって必要とされるインフラであるのかどうか、今一度確認する必要があるでしょう。伊賀線があることが当たり前ではなく、必要と判断して、みんなで負担して支えていることを地域として再認識しなければなりません。また、大きなプロジェクトのひとつである車両更新も今年度で終了し、春までには新しい編成が導入されるものと思います。これにより、近鉄時代を通じ使用されてきた860系2編成が引退し、全て東急1000系改造の200系に置き換わります。主力車両としてこれまで活躍した860系もいよいよ見納めとなりますが、労をねぎらう意味で是非、伊賀鉄道には引退記念のイベントなどを企画して欲しいものです。
 関西本線は今年3月のダイヤ改正で懸案の亀山駅での名古屋、津方面への接続が改善され、朝ラッシュ時の亀山方面への増便がなされることが年末に発表されました。ダイヤの全容が不明のため、詳細が分かりませんが、便数をあまり変えずに利用実態に応じたダイヤに変わるものと思います。第2名神開通後、東名阪自動車道が慢性的な渋滞に見舞われることが多いことから、直通列車は既に無いものの3年前に運行を始めた名古屋〜亀山間の快速電車に接続する事で伊賀上野〜名古屋では2時間以内の移動も可能になるものと思われます。関西本線が名古屋方面への移動手段として再び見直され利用促進につながってほしいものです。 
 近鉄大阪線では、今春ダイヤ改正で大幅な見直しがなされるとの噂がありますが、未だ正式な発表はありません。日本経済の長期低迷や少子高齢化の進展で、輸送力の見直しがあってもおかしくないと思われますが、利便性が大きく損なわれることのないよう願いたいものです。 
 いずれにしても、今年は春から大きな動きがありそうで、例年以上に注目していきたいと思います。







2011/12/28 0:10:52|その他
恒例の伊賀鉄道クリスマスコンサート開催
12月23日、恒例のクリスマスコンサートが実行委員会主催により伊賀鉄道上野市駅前で開催されました。当日は折からのクリスマス寒波が伊賀盆地を覆ったため、例年以上に寒さが身にしみましたが、地元で活躍する音楽家達が奏でる演奏に集まった聴衆約100人が聴き入っていました。
 上野市駅は今月1日からイルミネーションが点灯されており、綺麗に飾り付けされた駅舎を背景に展開されるコンサートはクリスマスムードを一層ひきたて、心温まる時間を過ごすことができました。
 今年は大震災や台風被害など災いの多い1年でありましたが、来年は是非、“災い転じて福となす”の諺どおり、幸多い年にしたいものです。