ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2015/11/15 12:52:00|遠征記
国鉄特急色381系の終焉によせて

 西日本地区で唯一、国鉄時代の面影を残す特急列車として活躍を続けていた381系電車がその定期運用である、山陰本線、福知山線系統の「きのさき」、「はしだて」、「こうのとり」から10月末をもって退役するとの情報を得ていたところ、運良く福知山市への用務が出来、引退二日前にその姿を記憶に留めることができました。
 この381系は、日本初の振り子式電車として登場し、カーブで車体を振り子のように傾けることによって曲線の多い路線での速度向上に寄与しました。中央本線の「しなの」でデビューし、紀勢本線の「くろしお」や伯備線の「やくも」に投入され、最近は、上記の北近畿方面の特急列車でも活躍してきました。今回、「くろしお」とともに新型車両への置き換えが決まり、約40年の活躍に終止符を打つことになったものです。特に、山陰、福知山線系統の列車は、あずき色とクリーム色を纏った往年の国鉄特急色を維持しており、西日本地区ではこのカラーリングの列車は全廃となってしまいます。
大きい客窓に高運転台という、ボンネット型以外の国鉄特急といえばこのスタイルですが、この381系は重心が低めで屋根上に機器が少なくすっきりとした端正な形状が好印象です。私自身も、過去に「くろしお」や「しなの」で何度も利用してきましたし、数年前までは、関西本線の加茂〜大阪間で大和路ライナーとしても活躍しました。特に平城京遷都イベント用に奈良〜新大阪間で臨時運転された特急「まほろば」でも使用されたことは記憶に新しいところです。
 この日は、新大阪から福知山まで特急「こうのとり」、福知山からの帰路は京都まで特急「きのさき」を利用し、最後のお名残乗車をしました。撮影は駅撮りのみでしたが、平日にもかかわらず沿線には最後の雄姿を収めようとするファンの姿をみることができました。車両自体は、伯備線の特急「やくも」で暫く活躍が見られますが、専用塗色のため、国鉄特急の面影は薄いのが残念です。地方線区の速達性向上に貢献し、その後の新たな制御システムを備えた振り子式車両の開発に先鞭をつけた381系の功績は賞賛に値すると考えるのと同時に、またひとつ古き良き国鉄時代の面影が消えていくことに寂しさを感じざるを得ません。
 







2015/09/02 21:15:00|遠征記
いすみ鉄道訪問記
 久し振りに上京の機会を得たことから、空き時間を利用して千葉県のいすみ鉄道を訪問してきました。
 いすみ鉄道を訪れるのは約10年ぶりですが、この間の変貌ぶりには目を見張るものがありました。路線自体は、旧国鉄木原線を転換した第3セクター鉄道で、経営に喘ぐよくあるローカル線でしたが、現在の鳥塚社長が民間公募で就任されてから、数々の活性化策を打ち出し、地方鉄道活性化の先進事例となっています。特に、昭和の鉄道風景を再現するためJRをお払い箱になった旧国鉄型ディーゼルカーを購入し、昭和の急行列車として運行を始めるとたちまち人気に火が付き、メディアでも取り上げられ今や全国区の知名度があるローカル鉄道に成長しています。このほか、希望者の自費で運転士を養成する独自施策を打ち出すなど、今まで誰もなし得なかった発想で活性化を図っています。
 そんな変貌したいすみ鉄道を見てみたいとかねがね思っていましたが、やっと今夏行くことができました。
 趣味的にはやはり、旧国鉄型ディーゼルカーのキハ28、52型の急行列車がお目当てでした。いずれも思い入れのある車両で、キハ52型は大糸線で運用されていたもので、何度か乗車したことのある車両です。この日はレストランキハとして、車内でイタリアンを賞味できる列車として運用されており、私が乗車した便は、大原駅で折り返し、スイーツ列車となるものでした。ボックスシートにうまく仕込まれたテーブルで絶品スイーツをワインかコーヒーでいただくことができました。また、久し振りの旧型キハへの乗車には懐かしさで胸躍るものがあり、鉄道趣味を持たない人でも十分楽しめると実感しました。沿線は失礼ながら特に特徴的な資源はありませんが日本の原風景が残る地域で、そこに昭和の急行列車が走る姿がぴったり嵌ったということでしょう。
 一時は存廃に揺れたいすみ鉄道が今や地域の宝として輝きを放つ存在になったことは、こうしたキーマンによるアイデアと実行力のおかげという学ぶべき好例といえます。







2015/05/10 12:55:00|その他
長良川鉄道訪問記
 連休期間を利用して、以前から気になっていた2つのローカル鉄道を訪ねてきました。
 一つは岐阜県の長良川鉄道、もう一つは、近くでありながら一度も乗ったことがなかった信楽高原鐵道です。
 長良川鉄道は、美濃加茂市にある美濃太田駅から郡上市の北濃までを結ぶ70`あまりの鉄道。途中、刃物生産で有名な関市、うだつが上がる町並みで有名な美濃市、郡上踊りや城跡が素敵な郡上八幡を経由し長良川に沿って山間を辿ります。もともとは現在のJR越美北線(福井〜九頭竜湖)とつなげ、越美線として越前と美濃を結ぶ鉄道として計画されましたが、計画が頓挫し、長らく、国鉄越美南線と越美北線に分かれ、両区間は途切れたままとなりました。越美北線は国鉄民営化によりJR西日本に継承されましたが、越美南線は廃止対象路線であったため、昭和61年に第3セクター鉄道として再出発した経緯があります。
 今回は、途中区間のみの乗車でしたが、長良川の清流を見ながらの車窓風景はけっして飽きることなく、多数ある沿線のスポットを巡りながら乗り鉄を楽しむにはうってつけの鉄道だと思いました。
中でもお薦めは、「みなみ子宝温泉」駅での途中下車でしょう。駅と温泉施設とが併設されており、ホームを降りれば、温泉の入り口に直結されていて、広い露天風呂に浸かれば、旅の疲れを癒してくれます。
 郡上八幡は、沿線の中核駅らしく、比較的大きな規模を誇ります。駅舎や跨線橋は、昭和時代の面影を色濃く残し、今や、JRのローカル駅でも見かけなくなった数々のアイテムが残っています。駅舎内には懐かしい資料を紹介した小さな資料館が設けられており、越美南線時代からの歴史を学ぶことができます。
 しかし、この長良川鉄道も沿線地域の人口減少や高齢化、高速道路の整備などモータリゼーションの進展で、その経営や利用状況は厳しいものがあると思われます。
 沿線地域の力を結集して廃止対象路線から再生したこの鉄道。沿線の魅力発信と地域住民に必要とされる鉄道としてこれからも守り続けてほしいと思います。







2015/05/04 22:58:00|遠征記
今年も新緑の大井川鉄道へ
 GW恒例の大井川鉄道詣でをしてきました。今年はいつもより少し早起きして、現地での滞在時間を延長。SL列車の乗車はさることながら、金谷機関区の見学、大井川第4橋梁での列車撮影、川根温泉露天風呂からのSL列車鑑賞と欲張りな行程を貫徹してきました。もちろん往復の交通手段は公共交通機関(JR在来線と新幹線)を利用しました。
 新緑に彩られた大井川沿いの車窓景観はまさに日本の原風景。線路脇にある多くの茶畑では、ちょうど新茶の摘み取りの真っ最中です。忙しい作業の間にも、SL列車が通過する際は、その手を止めて列車の乗客に笑顔で手を振ってくれます。誰に強制されたわけでもない、これこそ遠来のお客さんを歓迎する、真のおもてなしではないかと思います。車内では、年老いた専務車掌が奏でるハーモニカの音色が響き、SL列車の心地よい揺れを感じながら、ゆっくり温かな時間が流れるこの空間が、私にとって最高の贅沢なのです。
 ※画像左=来月から運行予定の機関車トーマス用の客車(2、3両目)を繋いだSL列車 画像右=廃線になった十和田観光電鉄から転入した元東急電鉄車が第3の職場で運用開始







2015/05/04 15:38:00|撮影日記
紀勢本線に残る最後の国鉄型
 国鉄民営化以後、多くの国鉄時代の車両がJR各社に継承されましたが、既に四半世紀が過ぎ、今やその淘汰は急速に進んでいます。三重県内のJR各線でも、民営化以後に製造された車両がそのほとんどを占めるようになりました。そのような中、紀勢本線に残る旧国鉄製造のキハ40系気動車という車両が、同線から間もなく消えようとしています。この車両、最近のJRの新製車両にあるようなステンレスやアルミ製軽快車両ではなく、国鉄型らしい重厚な鋼製で昔懐かしい汽車旅の雰囲気を味わえます。
 JR東海では、3月に電化開業した武豊線で余剰になった車両の転用や新製により、老朽化した国鉄型気動車や経年数の高い民営化以後に製造された車両の置き換えを進めており、今年度中に紀勢本線のキハ40系も新製気動車に置き換えられる計画があるとのことです。
 キハ40系そのものは、北海道や東北、中国、四国、九州を中心に今もまだその姿を見ることができますが、今後、徐々にその勢力を縮小していくものと思われます。なかんずく身近で触れる機会が間もなくなくなろうとしている訳ですので、それまでの短い期間、しっかり記録しておきたいと思います。