今年は日本の鉄道が開業して150周年に当たるのだそうです。今日のテレビニュースでは、JR東日本がこれを記念して国鉄時代から活躍する人気の電気機関車を、普段は入れない鉄道敷地に並べて有料の撮影会を企画したところ、2万円以上の参加費にも関わらずわずか3分で満員になったとか、コロナ渦で大手鉄道事業者でさえ経営に瀕している中、ファン心理を突いた商魂たくましいところへ、それに応える有難いお客様だったと思います。世間では撮り鉄の行儀の悪さがすっかり定着してしまい、駅や沿線でカメラを向けることが躊躇されてしまうのは残念でなりませんが、こういうことなら双方の利害が一致するというものです。鉄道事業者にとって美味しいイベントであるなら第2弾、そして他社も追随することを期待します。私は経済的理由から参加出来ませんが…。 さて、その記念すべき年に鉄道路線の存廃議論が具体化され始めたのは不安でなりません。JR北海道は勿論、JR西日本では輸送密度2000人未満の路線が対象になるとか。その基準でいけば、関西本線非電化区間も他人ごとではない気がします。コロナの蔓延で大手、中小問わず打撃を受けています。これまでと同様、鉄道事業者の独立採算に任せきりで良いのでしょうか。同じ国土を形成する交通網であるにも関わらず、道路に比べ鉄道への公的関与は少ないと思います。これを契機にもっと国をはじめ公共が支える仕組みを本気で考えなければ、今後ますます日本地図から鉄道が消えていくでしょう。ただでさえ人口減少と少子高齢化が進む地方から鉄道が消えればその地域の衰退に拍車がかかります。日本の活力は大都市だけでは得られません。元気な地方があってこそ持続可能な国づくりができると考えます。150周年を節目にあらためて鉄道の果たす役割とは何か、単なる移動手段だけではなく、これをどのように活かしていくのか、あり方、支え方を考えてみてはどうでしょうか。 ※画像は鉄道隆盛時代の象徴的存在だった列車達ということで選んでみました。左=長距離列車の代表格ブルートレインこと寝台特急「さくら・はやぶさ」。東京到着間近の田町で撮影したものと記憶している。もともとはそれぞれ単独の運行だったが、末期にはこのように2つの列車を併結するようになった。今はこのような客車寝台列車は一部の豪華列車以外には無くなった。なお、牽引機は有料撮影会でも登場したEF66電気機関車で既にこの色の同型はJR貨物に1両しかない。 中=昼は座席特急、夜は寝台特急と昼夜兼行の働きをした583系電車。この車両は既に引退している。画像は2000年代に東海道本線でリバイバル特急「つばめ」として運行された時のもので名古屋で撮影 右=左の寝台特急「さくら・はやぶさ」のうち長崎発着の「さくら」。かつては東京九州間に多数の長距離寝台列車が往来した。終着の長崎にて。 |