“夏休みの家族旅行で北海道へ行ってきました。”と言うと、私の場合やはり鉄道利用で?と思われるかもしれません。本当はそうしたかったのですが、子供達を連れて行くには乗り換えや荷物など負担が大きいため諦めました。しかし、いつかは鉄道で北の大地へ行き、道内をゆっくり巡ってみたいと思っています。
さて、家族サービス優先の中でも少しは“鉄”をしてきました。まず一つ目は、富良野線の「富良野・美瑛ノロッコ号」の乗車です。観光用の列車ですから、これを行程に組むことは家族も賛成してくれました。列車は、旭川・美瑛〜富良野間を観光シーズンに3往復運転されており、年に1〜2度はC11型蒸気機関車による牽引になる日もあるそうです。私達は、ラベンダーで有名な「ファーム富田」の近くに設置された臨時駅「ラベンダー畑」から「美瑛」まで往復しました。編成は専用塗装が施されたDE15型ディーゼル機関車とトロッコ客車4両の通常編成です。乗車当日はあいにくの雨模様でパッチワークの丘が織り成す素晴らしい沿線風景を堪能することはできませんでしたが、普段とは一風変わった列車の旅を楽しめて家族も満足したようです。ところで、この列車、ノロッコ号とはいうものの、案外、速度は普通に出ていますので、ダイヤが許すならもう少しゆっくり走って欲しい気がしました。 二つ目は、最終日の小樽市内観光で訪ねたかった旧北海道鉄道記念館(現小樽市総合博物館)です。訪ねたかったと言うのは、この日、残念なことに休館日だったため、敷地外から展示車両を眺めるだけだったからです。北海道鉄道発祥の地で旧手宮線手宮駅跡に設置されたこの施設は、広大な敷地に北海道ゆかりの車両が展示され、北海道開拓時代の蒸気機関車「しづか号」が保存されていることでも有名です。屋外の展示車両には北海道らしく除雪用車両や道内特急として活躍したキハ82型の1号車が綺麗な状態で保存されているのを見ることができ、次回の訪問を誓って施設を後にしました。 道内にはこのほか、三笠市にある三笠鉄道村では、全国で唯一、施設内に敷かれた線路で蒸気機関車の運転体験をさせてくれるそうで、ここも是非訪ねてみたいところです。また、日本最北端を目指す宗谷本線、釧路湿原を縦断する釧網本線、かつてC62型蒸気機関車が重連で活躍した函館本線山線ルートなど、いずれもその魅力を堪能してみたいと思っている路線が沢山あります。北海道の鉄道は、開拓と炭鉱開発を目的に、かつて多くの国鉄路線と石炭輸送に活躍した炭鉱鉄道がありましたが、石炭産業の衰退と近年の少子高齢化の進展によって多くのローカル線が廃線となり、特に国鉄ローカル線の多くが巨額の赤字を抱え、廃止されてしまった経緯があります。最近でも、国鉄池北線を3セク転換し運行されてきた「ちほく高原鉄道 ふるさと銀河線」が経営努力の甲斐なく廃止されてしまったのは記憶に新しいところです。現存する路線は、道内主要都市を結ぶ幹線と富良野線などの観光需要が見込める路線が中心となっていて、本州などと比べて鉄道を取り巻く環境はより厳しいものがあるようですが、それは他の地域の鉄道が抱える課題の縮図かも知れません。 今回の旅で、あらためて北海道の雄大さとその魅力を実感した次第ですが、次回の鉄道による渡道実現に向け、ますます再訪への思いが強くなった旅でもありました。
画像上から1、2枚目=富良野・美瑛ノロッコ号(美瑛駅) 3枚目=富良野線の主力車両キハ150型(美瑛駅) 4枚目=小樽市総合博物館展示車両キハ82など(敷地外から撮影) |