先般の連休にDD51型ディーゼル機関車が久しぶりに関西本線(柘植〜亀山間)に入線するらしいとの未確認情報を得ましたので、ダイヤも分からないまま、当てずっぽうで柘植駅へ行ってみました。恐らくキハ120型の配給列車だろうと予想しましたので昨年、同列車を撮影することが出来た際の大よその時間帯(夕刻)に待っていましたら、予想的中で、検査上がりのピカピカのキハ120型がDD51に牽かれてやってきました。
関西本線加茂亀山間で使用されるキハ120型ディーゼルカーは、全般検査(クルマでいう車検)などは兵庫県にあるJR西日本の網干総合車両センターで行われます。そのため、基地のある亀山鉄道部から網干の車両工場までは他線を経由して車両を回送する必要があります。一般的には自力で入場するものと考えますが、キハ120型の場合は、基本的に検査対象となった車両1両ずつを大阪にある宮原総合車両所のDD51型ディーゼル機関車が迎えに来て牽引されていきます。しかも、向日町(京都)からはさらにEF65型電気機関車が牽引を交代するという念の入れようです。これは、工場入退場のための配給列車と呼ばれていますが、亀山から兵庫県の網干までそれほど距離があるとは思えず、自走できなくもない感じがします。それを2台の大型機関車がそれぞれに小さな気動車1両を牽引するというのは、とても非効率な運用ではないかと思えてしまいます。理由は私にははっきり分かりませんが、そのことは兎も角として東海道本線のような幹線を機関車に牽引された小さなキハ1両が行く姿は何とも不思議な光景で微笑ましいとさえ思えます。さらに言うならば、JR西日本にとって決して儲かることの無い寂れた山間を行く小さな気動車でさえ、多くの人の手間暇をかけて大切に整備されているのだということの証なのかもしれません。
後日談ですが、翌日、DD51が単機で戻る姿も見たくて予想した時間帯に柘植駅へ行ってみましたが、こちらは予想が外れ出会うことが出来ませんでした。欲張ってはいけませんね。