ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2014/08/17 15:23:16|その他
山口線訪問
 今年の夏旅行で、はじめて山口線を訪問しました。昨年7月の豪雨災害で今も一部が不通になっている路線です。訪問の目的は、災害復旧の状況や変則ながらも運転再開したSLやまぐち号の状況視察です。
 現在の山口線の不通区間は地福〜津和野間となっており、この間は代行バスとやまぐち号利用者のための津和野散策バスが結んでいます。並行道路から見る線路の状況は、重機が置かれ鋭意作業中という感じですが、壊れた橋梁の修復はほぼ済み、新しい線路とバラストもおおむね敷かれているという状況で復旧間近という印象でした。情報では8月下旬には運行再開できるだろうとのことでした。
 やまぐち号は新山口〜地福間の運転となっており、SLは方向転換ができないため、往復ともディーゼル機関車との重連運転で、復路はディーゼル機関車を先頭に運行するという変則運行です。しかし、私が訪問したときに、当の主役であるSL(C571号機)に不具合が生じ、かわりにDLやまぐち号としてディーゼル機関車のみが、やまぐち号客車を牽引することとなりました。残念ながらSLの姿を見ることができませんでしたが、よく考えれば、ディーゼル機関車牽引の客車列車に乗車することは、今やSL列車に乗ることよりも稀有なことであり、これはこれで貴重な体験であったと思っています。しかも牽引機はかつて亀山機関区にも所属し、関西本線でも貨物や荷物列車に活躍したDD511043号機。当時、サイドの白帯が省略された塗装が特徴的(今は通常の旧国鉄塗色)だったカマです。
 さて、列車の印象はというと、最後部につながれた車両の展望デッキに出れば、心地よい風と山々の草木の匂いを全身に浴びることができとても気持ちがよく、トンネルに入るたびに子供たちは大はしゃぎで、SLでなくてもこの列車の魅力を存分に楽しめました。
 近年、自然災害で鉄道施設がダメージを受けることが増えています。鉄道需要が少ない路線では、復旧そのものが難しい場合もあります。そのような可能性が地方ローカル線には少なからずあるということを地域や沿線住民が認識しておく必要性を強く感じました。







2014/08/17 14:44:00|関西本線のこと
花火大会多客輸送
 夏の風物詩といえば花火ですが、多くの観客を集める花火大会ではマイカー利用よりも鉄道利用がその威力を発揮します。たとえば三重県内では有名な熊野の花火大会。紀勢本線では、これまでにも多くの臨時列車が運転されてきました。あまり知られていませんが、関西本線でも、先日開催された笠置の花火大会では、臨時列車の運行や通常運行では見られない3両運転が行われました。伊賀市の花火大会では、伊賀鉄道で車内から花火を楽しむ趣向の花火鑑賞列車が運行されるとか・・・。鉄道の特性を活かした利用促進策として興味深いものがあります。知恵と工夫でさらに活用の仕方が広がることを期待したいです。(画像:笠置花火大会開催による多客輸送で3両増結運転となった亀山行普通)







2014/07/21 21:41:00|関西本線のこと
梅雨明け
 長期予報では、明けるのが平年よりも遅くなるかもと言われていた今年の梅雨も、平年通り開けました。
 いよいよ夏本番。全国の地方鉄道も夏休みの行楽客で賑わってほしいものです。







2014/06/28 17:01:00|遠征記
はじめての三岐鉄道三岐線(その2)

 (続き)やがて大きなヤードを備えた工場が見えて来ると、東藤原駅に到着します。ここは太平洋セメントの工場が隣接しており、貨車の積み出しが行われています。三岐線の貨物列車はここを起点にしており、沢山の貨車と電気機関車の姿を見ることができます。途中駅で貨物列車との交換を期待していましたが、土曜日は運休しているのか、出会うことはありませんでした。しかし、東藤原駅では、停車中ではあるもののその姿を見ることができました。
 東藤原駅を出ると、沿線風景は山深くなり、勾配も急になります。ほどなく藤原岳の麓に位置する終点西藤原駅に到着しました。西藤原駅には、かつて三岐線で活躍したSLや電気機関車などが静態保存されており、駅前広場では毎週日曜日にミニSLなどの運転会が開催されるウイステリア鉄道と称する屋外模型レイアウトが設置されています。三岐鉄道では、貨物鉄道博物館の運営も行っており、鉄道遺産の保存にも力を入れているようです。最近は地方のローカル私鉄でさえ鉄道文化の継承と発展を目的とした顕彰活動が行われるようになってきました。歴史的、文化的価値がある駅舎や構造物、車両の保存などを行うことは企業の社会貢献活動として意味のあることだと思います。経営面で必ずしもプラスになるとは限らないことではありますが、地域住民やサポーター組織の協力を得ながら是非続けてほしいと思います。
 さて、私たちは、復路は同じ三岐鉄道が運行する北勢線に乗ることとし、まず、折り返しの近鉄富田行で、東藤原駅で途中下車しました。そして、20分ほど田圃の中のウォーキングを楽しみ、北勢線の阿下喜駅近くの阿下喜温泉で温泉三昧を楽しんだ後、ナローゲージで有名な北勢線で桑名駅に向かいました。
写真上から=東藤原駅構内、三岐線の電気機関車、西藤原駅に保存展示されている電気機関車、北勢線に登場したかつての三重交通時代の塗色車







2014/06/15 16:09:00|その他
はじめての三岐鉄道三岐線(その1)
 三重県内で唯一、訪ねたことがなかった三岐鉄道三岐線に乗ってきました。三岐線は私鉄では珍しくなった貨物輸送が行われていることで知られていますが、撮り鉄も楽しむ身としては、大いに写欲を誘う路線でもあります。しかし、いつでも行けるという慢心から今まで一度も足を踏み入れることがありませんでした。今回は家族を連れての行動でしたので、撮影については二の次とし、乗り鉄を楽しむこととしました。
 まずは、起点の近鉄富田から西藤原行きの普通列車に乗車します。三岐線ホームは近鉄名古屋線名古屋行きホームの対面を間借する恰好になっており、津方面からの列車からなら乗り換えはスムーズにできます。土曜昼過ぎの列車は3両編成で、近鉄線との接続をとり、ほぼ座席が埋まる程度の乗客を乗せて発車しました。
 しばらく近鉄線と並走したあと、大きく左にカーブします。まもなく、今は貨物線となっているJR関西本線富田方面への線路が近寄ってきて合流します。東藤原からの貨物列車は、この線路を使ってJR冨田駅に向かい、JRとの受け渡しが行われます。ダイヤを確認すると途中駅で待望の貨物列車と行き違うはずです。
 列車は、藤原岳の麓に向けて快調に進みます。運転室うしろでかぶりついて見ると、軌道は重量貨物列車が走行するためか、コンクリート枕木の立派な線路が敷かれています。車両は、西武鉄道出身の旧型車ですが、70〜80`程度の速度で快適に走ります。保々や大安あたりまでは、四日市、桑名、名古屋都市圏の近郊路線の役割も担っているようで、沿線には私立暁学園高校、富田駅前には県立四日市高校もあることから、学生の利用も多いように見受けられます。交換可能な駅は有効長の長い広い構内が印象的で、これも貨物輸送に対応していることを象徴しています。(続く)