伊賀線が現在の伊賀上野〜上野市間で開業してから今年で100周年を迎えました。8月7日には、地元では開業式典や開業イベントが開催され、記念グッズの販売や開業記念列車も運転されたとあって、大勢の市民やファンで賑わいました。 記念式典や屋内イベントの会場となった上野市駅前のハイトピア伊賀では早朝から開場を待つ長い行列が出来、伊賀線ジオラマやシミュレーターなどの展示を楽しむ人たちで混みあいました。 午後からは、テレビドラマ「高校生レストラン」や伊勢志摩サミットでも有名になった県立相可高校食物調理科プロデュースによる駅弁列車やバースデースイーツ列車が運転され、早々に予約で満席になったとのこと。また、関係者を集めての式典や記念列車出発式も開催され、幼稚園児達によるくすだま割や出発合図の演出もあり、終日、祝賀ムードに包まれました。 駅前広場には、100周年を祝うタペストリーや顔出し看板も設置され、地元ケーブルテレビでは特集番組も放映されるなど市民や観光客への周知PRに余念がありません。 この日のイベントを通じて感じたことは、100周年のお祝いとしてはまずまずの成功と言えるでしょうが、同時にこのイベントをきっかけに伊賀線の大切さを市民みんなで共有し、来年からの公有民営化に向け、みんなで支える大きな原動力にしなければ意味がありません。伊賀線のような地方ローカル線は事業採算性でいえば、とっくに破産していますが、鐵道があることで地域にもたらす大きな利益があるからこそ存続させるということをもっと知らしめ、住民が理解する必要があるでしょう。 |