ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2016/02/13 22:26:53|撮影日記
惜別 伊勢路の国鉄型キハ
 紀勢、参宮線には、JR東海では唯一、今も国鉄時代から活躍する気動車(ディーゼルカー)キハ40系が活躍していることを以前に紹介しましたが、いよいよ3月のダイヤ改正で引退することになりました。
 先日、家族と一緒に遅ればせながらの伊勢神宮初詣の往路でお名残乗車をしてきました。普段は専らマイカーや近鉄電車でしか行かない伊勢への道のりも、この列車でのんびりと辿ると懐かしい汽車旅の雰囲気に浸ることができます。。
 すでに、新型車両キハ25への置き換えが進んでおり、その姿を見られる機会は減りつつありますが、是非この機会に、向い合せのボックスシートに座ってその乗り心地を味わってみてはいかがでしょうか。
 ※画像は、伊勢路で活躍するキハ40系。1枚は亀山機関区(当時)に新製配置された昭和50年代はじめの頃のもの。現在も活躍する車両のうち2両にはオレンジとクリームのツートーンに塗られた国鉄色もあります。







2016/01/24 14:39:10|伊賀線のこと
2016年伊賀の鉄道事情
 新年も早や20日を過ぎました。今頃、今年初めての更新になってしまいました。いつもながらマイペースで申しわけありません。
 今年初の画像もいつもの上野市駅駅舎に飾られたしめ縄です。
 今日の時点では既に撤去されていますので、もう見ることはできませんが、今年のしめ縄は、伊賀線開業100周年を迎えるためか鶴や亀もあしらわれたいつもよりおめでたい立派なしめ縄だったと思います。

 さて、今年の伊賀地域の鉄道事情はどのような変化があるのでしょうか。一地域に限定された事情としては予測は立てにくいのですが、まず何と言っても、伊賀線が前述のとおり開業100年の記念すべき年を迎えます。特にこの10年、存続の危機に立ちながらよくぞ残ったと思わざるを得ません。これからさらに10年、いや100年後まで残すには、ますます、沿線地域が支える鉄道として生まれ変わっていく必要があります。後世の人たちにも喜ばれるよう責任を負わなければなりません。100周年を記念した取り組みがどんなものがあるのか、まだ明らかにはなっていませんが、内外にアピールができるものにしてほしいと期待します。
 JRでは、春のダイヤ改正での大きな変化はなさそうで、利便性の部分ではあまり変わらないでしょう。地道なところでは、昨年、関西本線の無人駅や委託駅に導入された運行状況案内の小型ディスプレイがありますが、荒天の運休時など、乗客が情報を得られる手段として良い施策だったと思います。しかし、拠点駅である伊賀上野や柘植には無く、出来れば、近畿エリアの拠点駅にあるようなエリア全体の運行状況が分かるディスプレイを設置してほしいところです。また、JR西日本の他地域で実施されている沿線自治体とジョイントした地域振興の取り組みも期待したいところです。鉄道遺産を生かした津山地域の取り組みが大いに参考になると思いますが、どうでしょうか。それと、草津線貴生川以南と併せて、そろそろ関西本線加茂以東にもICOCAカードのエリア拡大を望みたいところですね。
 鉄道事情の予測と言いながら願望ばかりになってしまいました。いずれも実施主体は民間企業ですから、当たり前のことですが、需要のないところに投資は無いわけです。需要の掘り起こしをわれわれ沿線住民も努力することが大切ですね。今年も1回でも多く鉄道利用の機会を増やしましょう。







2015/12/20 19:55:00|伊賀線のこと
上野市駅のクリスマス

町中がクリスマスムード一色となる中、伊賀鉄道上野市駅も恒例のイルミネーションに彩られています。マンサードと呼ばれる特徴のある屋根を持った大正生まれの駅舎も色とりどりの明かりに照らされ少し気恥ずかしそうに見えます。画像はメーテルと鉄郎が眺めているようなアングルで撮って見ました。23日夕方には駅前広場でクリスマスコンサートも予定されています。振る舞いやプレゼントもあるとのこと、暖かくして出掛けたいと思います。来年は、伊賀線開業百周年。この記念の年を契機に、この鉄道が地域で果たす役割と価値を見つめ直し、沿線住民や関係者の力でさらに長く存続させていきたいですね。







2015/11/15 12:52:00|遠征記
国鉄特急色381系の終焉によせて

 西日本地区で唯一、国鉄時代の面影を残す特急列車として活躍を続けていた381系電車がその定期運用である、山陰本線、福知山線系統の「きのさき」、「はしだて」、「こうのとり」から10月末をもって退役するとの情報を得ていたところ、運良く福知山市への用務が出来、引退二日前にその姿を記憶に留めることができました。
 この381系は、日本初の振り子式電車として登場し、カーブで車体を振り子のように傾けることによって曲線の多い路線での速度向上に寄与しました。中央本線の「しなの」でデビューし、紀勢本線の「くろしお」や伯備線の「やくも」に投入され、最近は、上記の北近畿方面の特急列車でも活躍してきました。今回、「くろしお」とともに新型車両への置き換えが決まり、約40年の活躍に終止符を打つことになったものです。特に、山陰、福知山線系統の列車は、あずき色とクリーム色を纏った往年の国鉄特急色を維持しており、西日本地区ではこのカラーリングの列車は全廃となってしまいます。
大きい客窓に高運転台という、ボンネット型以外の国鉄特急といえばこのスタイルですが、この381系は重心が低めで屋根上に機器が少なくすっきりとした端正な形状が好印象です。私自身も、過去に「くろしお」や「しなの」で何度も利用してきましたし、数年前までは、関西本線の加茂〜大阪間で大和路ライナーとしても活躍しました。特に平城京遷都イベント用に奈良〜新大阪間で臨時運転された特急「まほろば」でも使用されたことは記憶に新しいところです。
 この日は、新大阪から福知山まで特急「こうのとり」、福知山からの帰路は京都まで特急「きのさき」を利用し、最後のお名残乗車をしました。撮影は駅撮りのみでしたが、平日にもかかわらず沿線には最後の雄姿を収めようとするファンの姿をみることができました。車両自体は、伯備線の特急「やくも」で暫く活躍が見られますが、専用塗色のため、国鉄特急の面影は薄いのが残念です。地方線区の速達性向上に貢献し、その後の新たな制御システムを備えた振り子式車両の開発に先鞭をつけた381系の功績は賞賛に値すると考えるのと同時に、またひとつ古き良き国鉄時代の面影が消えていくことに寂しさを感じざるを得ません。
 







2015/09/02 21:15:00|遠征記
いすみ鉄道訪問記
 久し振りに上京の機会を得たことから、空き時間を利用して千葉県のいすみ鉄道を訪問してきました。
 いすみ鉄道を訪れるのは約10年ぶりですが、この間の変貌ぶりには目を見張るものがありました。路線自体は、旧国鉄木原線を転換した第3セクター鉄道で、経営に喘ぐよくあるローカル線でしたが、現在の鳥塚社長が民間公募で就任されてから、数々の活性化策を打ち出し、地方鉄道活性化の先進事例となっています。特に、昭和の鉄道風景を再現するためJRをお払い箱になった旧国鉄型ディーゼルカーを購入し、昭和の急行列車として運行を始めるとたちまち人気に火が付き、メディアでも取り上げられ今や全国区の知名度があるローカル鉄道に成長しています。このほか、希望者の自費で運転士を養成する独自施策を打ち出すなど、今まで誰もなし得なかった発想で活性化を図っています。
 そんな変貌したいすみ鉄道を見てみたいとかねがね思っていましたが、やっと今夏行くことができました。
 趣味的にはやはり、旧国鉄型ディーゼルカーのキハ28、52型の急行列車がお目当てでした。いずれも思い入れのある車両で、キハ52型は大糸線で運用されていたもので、何度か乗車したことのある車両です。この日はレストランキハとして、車内でイタリアンを賞味できる列車として運用されており、私が乗車した便は、大原駅で折り返し、スイーツ列車となるものでした。ボックスシートにうまく仕込まれたテーブルで絶品スイーツをワインかコーヒーでいただくことができました。また、久し振りの旧型キハへの乗車には懐かしさで胸躍るものがあり、鉄道趣味を持たない人でも十分楽しめると実感しました。沿線は失礼ながら特に特徴的な資源はありませんが日本の原風景が残る地域で、そこに昭和の急行列車が走る姿がぴったり嵌ったということでしょう。
 一時は存廃に揺れたいすみ鉄道が今や地域の宝として輝きを放つ存在になったことは、こうしたキーマンによるアイデアと実行力のおかげという学ぶべき好例といえます。