天皇誕生日が間近だったから、ということではないのですが、先日、埼玉市大宮にある鉄道博物館に収蔵された、ロイヤルエンジンこと、お召し列車牽引専用機関車 EF58-61電気機関車を見学してきました。 これは、主に昭和天皇が国内を行幸される際のご乗用列車を牽引するために製作された特別な機関車で、通常のEF58型に専用の装飾や装備が施されているものです。 お召し列車牽引以外でも、臨時列車牽引などで平成の御代にも使用された実績がありますが、近年は出番がなく、数年前に廃車された後は機関区で大事に保管され、昨年、晴れて博物館入りしたものです。 私はこれまでこの機関車を写真や動画でしか見たことはなかったのですが、専用機ゆえの稀少性、「ため色」といわれる艶やかな褐色と金銀の装飾で縁取られた車体、磨き出された足回りなど流麗な姿に惹き付けられるものがあり、いつか実車を目に焼き付けたいと思っていました。 今回、現役を退いたとは言え、博物館でその姿をじっくり見ることが出来て、ようやくその夢を叶えることができました。 博物館には明治時代からのお召し列車用客車も展示されており、今後はぜひこの機関車が牽引した新1号お召し客車も展示して欲しいと願っています。 ところで、わが関西本線も伊勢神宮や奈良、京都へ通じるメインルートであったことから、過去にお召し列車が幾度も運転されたと聞きます。残念ながら電化区間ではなかったので、EF58-61が牽引することはありませんでしたが、装飾されたC57型蒸気機関車などがその任に当たったようです。今は、近鉄線を利用になられることが常のようですが、再び関西本線が整備され、その栄誉に浴することができると良いですね。 |