ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2024/02/02 18:30:00|その他
キングオブホビー
 欧州では、鉄道模型趣味のことをこのように呼ぶそうです。いささか奢りがあるのでは?とも思うのですが、手を出すと底なし沼に嵌まる程度から言えばキングなのかも知れません。
かく言う筆者もその一人。長らくの中断期間があったものの、何十年と沼に嵌まったままです。線路幅9ミリのNスケールから入門し、近年は老眼の進行を言い訳に線路幅16.5ミリのHOスケールに昇格し、か細いスネを侵食させています。
 スケールが大きくなったことによる悩みは、その置場と遊び場所です。Nスケールなら1畳分のスペースで十分楽しめるのですが、HOスケールでは小さくても4畳半程度の部屋が必要です。我が家の住宅事情では、せいぜい小さなエンドレスを敷くくらいしか出来ません。これでは、車輌も運動不足に陥ります。
 そこで、私は時折、車輌を持ち込み、大きな情景付きレイアウトをレンタルできるお店を訪ね、車輌の運動不足解消と自分自身の気分転換を図っています。家では出来ない長編成の列車を伸び伸び走らせるのは気分爽快、サウンド付きも遠慮無く楽しめるのです。
 ただ、このようなお店は都市部にしかありません。大きく重い荷物を持ってクルマで乗り付けるか、リュックを背負って何時間もかけて電車を乗り継いで行くほかありません。しかし、その労苦を厭わないほど代えられない楽しみがそこにあります。
 さて、次はいつ行こうかな?







2024/01/31 18:19:00|遠征記
阪堺電車の古豪に乗る
 令和4年の正月は想像できない出来事に見舞われ、心穏やかに過ごすことは出来ませんでしたね。しかし気が付けばもう7日を過ぎ、災害に難儀する方々への思いは抱きつつも、無事であった者は日常を生きることに勤しまないといけません。そのような訳で、ようやく仕事も趣味も御用始めとなりました。
 趣味活動の初は、大阪の下町を走るチンチン電車(阪堺電車)に、現役では国内最古の車両が1月末まで毎日運行されるということを聞きつけ、喜び勇んで乗り鉄を楽しんできました。
 この車両、モ161形といい、昭和3年に神戸の川崎造船で製作されたものです。同僚は15両ありましたが、大半が廃車され、今稼働できるのは4両のみ。しかし、定期的な運行はなく、車両不足の際の臨時運行や貸し切り運行などに限られ、しかも冷房がないため、夏季の運行はありません。つまり、一般に乗車できる機会は極めて少ないのです。以前から、機会があれば乗ってみたいと思っていたところ、今回、阪堺電車の粋な計らいで、約1か月、ダイヤを公表しての臨時運行となったことから、それを狙って乗ることも撮ることも可能になったのです。本当に感謝しかありません。
 1日の運行は午前と午後に天王寺や恵美須町、浜寺公園前を1往復程度する運用と
なっていますが、車両は4両のうちのどれが来るかは分かりません。それぞれに塗色が違い、私のお気に入りは深緑の161形なのですが、運よくそのクルマに乗ることが出来て、とても幸運でした。
 車内は、木枠の窓や板張りの床、凝った意匠の金具など昔懐かしい雰囲気が漂っています。芳しいニスの匂いや、釣りかけ式という独特のモーター音も楽しく、往復2時間弱の至福の旅を味わうことができました。
 この古い車両を、今も現役で運用するには、保守管理の並々ならぬ努力があってこそだと推察します。運転技術の面でも最新のものとは違い、腕が試されるのではないでしょうか。それだけの努力とコストをかけても残そうという、まさに阪堺電車の意気込みと誇りを感じます。どうか末永く維持していただきたいと願います。
 鉄でない方もノスタルジックな気分に浸れること請け合いです。興味のある方は、阪堺電車のホームページを参照の上、お出かけになられてはどうでしょうか?

 







2023/12/02 11:56:48|その他
名古屋〜奈良直通復活?
11月30日付け中日新聞三重版に興味深い記事が掲載されました。
それは、関西本線利用促進のため、来年秋をめどに名古屋奈良間直通列車の実証運行を関係者で協議するというもの。
既報の通り、関西本線亀山加茂間は利用者減少により、公表されている輸送密度1000人未満の路線・区間のなかでワースト3位(2022年)の赤字を生んでいるとのことです。このことから、昨年来、JR西日本、三重県、亀山市、伊賀市が活性化利用促進三重県会議なるものを組織し、現状分析や対応策を検討してきた中のひとつの策とのことで、もし、実現すれば17年前に廃止された急行「かすが」以来の復活となります。関西本線を愛する者としては、喜びを禁じ得ませんが、一方で、これは失敗出来ないプレッシャーも感じます。是非とも、実証運行が実現し、潜在需要があることが証明され、好結果を出せることを祈りたいと思います。
また、趣味的には、列車種別が何で、どの車両が使用され、どのような運行ダイヤになるのかも大いに気になります。JR東海との調整は多岐に渡るのでしょうが、ぜひ克服し願わくば定期運行に繋がって欲しいところです。
折しも本日、同会議が各戸配布したチラシによれば、1989年度当時の輸送密度は4294人で、昨年度が864人、実に1/5にまで落ち込んでいるとのこと。これまでの関係自治体や事業者の利用促進等の取り組みが奏功しなかった訳ではないと思いますが、本気で沿線のまちづくりと一体的に取り組むとか、線区の価値を上げる路線整備に繋げられなかったことも一因だったと思います。
そういう意味では、今回、言わばお尻に火が付いたことで、三重県知事がリーダーシップを取って取り組んでいるのは、これまでの知事には無かったことだと思いますし好感が持てます。
欲を言えば京都府との連携も強めて、大阪方面との直通も実証して欲しいのですが、まずは名古屋奈良間直通で結果を出せるよう、みんなで協力して欲しいと思います。もちろん自分に出来ることは、地域のため、率先して乗車することだと考えています。







2023/11/26 12:29:39|その他
秋いろの伊賀線
いつもより山々の色付きが遅く感じられる伊賀地方。先週後半くらいから、ようやく秋らしい景色に彩られてきました。
お気に入りは、高旗山の峰々を背景に夕景の橋梁を渡る伊賀線。
この伊賀線最長の橋は「野間川橋梁」の名があるそうです。え?木津川の支流、服部川に架かる橋ではないの?と思いがちですが…。
それはさておき、ここは木津川氾濫の際に、田畑を沈めて洪水調整を担う遊水池の一部でもあります。橋の北側は伊賀線の線路も水に浸かることになりますが、新居駅側の地域に浸水しないように近年、線路に扉をする「陸閘(こう)」なるものが設置されました。
大雨で、扉を閉じて線路を遮蔽しなければならないのは止むを得ないとしても、復旧に困難を極めるような、この長い橋にまで影響する大規模災害だけは避けたいものです。







2023/11/06 7:35:03|その他
貨物鉄道博物館開館20周年イベント
全国でただ一つ、貨物をテーマにした博物館が三重県いなべ市にあります。三岐鉄道丹生川(にゅうかわ)駅前にあるその施設が今年で開館20周年を迎え記念のイベントが開催されると聞き、かねてから一度行ってみたいと思っていたこともあり万難を排して訪れました。
最寄りの丹生川駅に降り立つと、狭いホームに溢れんばかりの人で、会場前の広場にもキッチンカーや協力している鉄道会社などのテントが立ち並び賑わいを見せていました。メイン会場は古い倉庫を転用した博物館建屋ですが、入場待ちの長い列が伸びている状況でした。このため、先に屋外に展示されている貴重な貨車群や東武鉄道で活躍したB4型蒸気機関車などを見学することとしました。列車に組み込まれれば小さく見える2軸の貨車も線路敷から見上げれば大きく存在感があります。展示車両の中でも変圧器を運ぶ大物車シキ、クラウドファンディングにより修復中の旧関西鉄道鉄製貨車は見応えがあるものでした。
続いて入った建屋内はさほど広くなく、手作り感満載でしたが、実物の関連資料や模型の展示を中心に鉄道貨物の魅力を伝えるものでした。これらの運営は三岐鉄道が行っているのではなく、NPO法人が行っているもので、スタッフもボランティアが担っているようでした。
折しも今年は鉄道貨物誕生から150年の記念の年。環境問題や2024年問題など深刻な社会問題から鉄道貨物が見直されています。そのような中でこの博物館が果たす今後の役割に期待したいと切に思います。
※画像は施設の隣の三岐本線を通過した電気機関車重連。記念のヘッドマークを掲げていました。
ちなみに、12月初旬まで太平洋セメント工場修理のためセメント列車は運休とのことです。