携帯電話などの機器に組み込まれるソフトウェアの開発費が飛躍的に増大していることが判明しました。
携帯電話の開発コスト高騰を受けて、Googleが提供する無償の携帯電話向けOS「Android」を採用するメーカーなどが増えていますが、ソフトウェアの開発コストの高騰はメーカーに大きな影響を与えているようです。
詳細は以下から。
携帯などの「組み込みソフト」、開発費の49%に 経産省調べ モバイル-最新ニュース:IT-PLUS日本経済新聞社の報道によると、自動車や携帯電話機に搭載される組み込みソフトウェアの開発費が、2009年に機器全体の開発費の49.0%に達する見込みであるそうです。
これは経済産業省が自動車、電機メーカーやソフト開発会社など約300社を対象に2009年1〜2月に行った調査で明らかになったもので、2004年の調査に比べて開発費全体に占める比率は12.7ポイント上昇したとのこと。
また、機器の高度化に伴って組み込みソフトの開発費の絶対額の合計も4兆2100億円と2004年の2倍近くに増加しており、自動車のエンジン制御の電子化などで、機器に搭載される組み込みソフトの開発費が膨らんでいるとされています。
ちなみにGoogleの携帯電話向けOS「Android」以外にも、NECが全機種で共通して使用する部品やOSを搭載した「マスター機」を用意して、その仕様をベースとして個別に載せる追加ソフトや本体形状などの開発を進める開発方式を導入することで1機種あたりの開発費を4割程度削減できると見込まれているほか、携帯電話メーカー世界最大手のNOKIAがソフトウェアの開発コストを最大100分の1にまで削減することができる携帯電話用OS「NoTA(ノタ)」を開発するなど、携帯電話の開発コスト増大への対策にメーカー各社が乗り出していますが、はたしてどれだけの効果があるのでしょうか。
携帯電話の開発コストに占めるソフトウェアの割合は今回の調査で明らかになった49%をはるかに上回る約80%に達しているとも言われていますが、携帯電話の本体価格が5〜6万円を超える中、開発費が削減されることで価格高騰に歯止めがかかるのであれば、消費者にとっては非常に助かりますね。