液晶テレビが白い光をカラーフィルターに通して画像を映し出しているのに対して、赤、青、緑のレーザー光を画面に直接当てることでさらなる高画質化を実現した「レーザーテレビ」が昨年9月に登場しましたが、緑色のレーザー光を発生させることが困難であったそうです。
そして今回、純粋に緑色の半導体レーザーを発生させる技術が開発されたことが明らかになりました。また、この技術により携帯電話に超小型プロジェクターを搭載することなども可能になるそうです。
詳細は以下から。
住友電気工業株式会社|プレスリリース 2009年 世界初の純緑色半導体レーザの発振に成功このリリースによると、住友電気工業は、半導体から直接発振できる発振波長531nmの純緑色半導体レーザーの開発に成功したそうです。
レーザー光源を用いたレーザーテレビや携帯型レーザープロジェクタといった製品は従来のものよりも高輝度で高精細な上に、小型で軽量、低消費電力といった特長があるため、製品化を目指した開発が現在活発化していますが、赤色と青色は半導体レーザーで実現されていたにもかかわらず、緑色は青色のレーザーを特殊な光学結晶で波長を変換することでしか実現できていなかったとのこと。
また、青色から緑色へ波長を変換することで発光効率が大きく低下することや、波長が固定されてしまうこと、変換するための部品が必要であるため、コストが高くなるといった問題がありましたが、今回開発された緑色の半導体レーザーは低コストかつ高効率で発光できる上に、緑色の全波長領域をほぼカバーできるとのこと。
これが緑色の半導体レーザーです。
なお、以下のリンクによると、この技術を利用することで携帯電話や携帯パソコンなどに搭載できる超小型プロジェクターの開発も可能になるとされています。
住友電工株が急騰、世界初の純緑色半導体レーザーを開発−技術力評価|Bloomberg.co.jp:日本