藤岡組紐店のブログ

四代目藤岡潤全の、店番と出張と帯〆製作と、 え〜と、あとなんだっけの毎日です。
 
2007/10/30 1:56:47|潤全話
気絶寸前
すいません、眠気で頭が回りません。

最近藤岡家はかなり巨大な睡魔に襲われています。

季節の変わり目で疲れやすいとか?

明日は上本町近鉄と長崎浜屋の荷物の準備をします。

ゆっくり寝たいものですねえzzz

朝晩の寒暖の差が激しくなってきてますので
皆様も体調崩されないようお気をつけ下さいませ。







2007/10/29 1:40:06|潤全話
さようなら、ナビオ
今日10月28日で大阪・梅田にある
HEP NAVIO(旧ナビオ阪急)が閉館しました。

以前にも書いたことがあると思いますが
僕はナビオの映画館で大学時代にアルバイトをしていました。
3年半という大学生活の大半をこのバイトに費やし、
(もちろん勉強もしてましたよ!?)
1年はチーフまで務めていました。
大学での生活にいまひとつなじめなかった僕はバイトに明け暮れ、
そして映画がタダだったので観まくってました。
このアルバイトはアルバイトというよりもサークルにも似たもので
大学卒業まで続ける人も多いという、
何だか居心地のいいアルバイトだったのです。
今の僕を形作ったのはここでの経験といっても過言ではありません。
思い出もたくさんあります。
このアルバイトで知り合い、今でも連絡を取り合う友人も多数います。

映画館がなくなるわけではないのですが
「ナビオ」という名前自体に親しみを持ち、
当時の会話でも頻繁に出ていたため
今回の閉館はなんともさみしいニュースです。
バイトとして在籍していた時から
下の店舗はあまり、というかほとんど繁昌している気配がありませんでしたから
仕方のないことなんでしょうねえ。
今後は阪急百貨店うめだ本店のメンズ館として
来年2月にオープンするそうです。

最後になりましたが、お疲れさまでした。
ありがとう、ナビオ。







2007/10/28 2:52:30|ギャラリー
遠くのお客さまと近くのお客さま
台風の影響で今日は風も強く、雨も降ったり止んだり。

そんな中、8月にこぎくさんと一緒に来られたMさんが
今回は会社の皆さんとご来店。
会社の方へのプレゼントのためにお隣の愛知から来られました。
みなさん、見慣れない伊賀くみひもにプレゼントの事も忘れ、
ご自分用のを探し始めた様子でした^^;
それにしても休日にも皆さんで小旅行に来られるほど仲がいいってのが
なんだか素敵なことに思えます。
生憎の天気でしたが、観光はされたのでしょうか?
8月は暑すぎて観光もしにくかったですし・・・
次回はきっと「三度目の正直」になると思いますので
懲りずに伊賀にお越しくださいませ!


昼からはいとこと叔父、叔母が来店。
来年の成人式の振袖に合わせる帯〆を見立てました。
いくつか合わせたところ、
バッチリのはズバリ「稲妻」という帯〆。
68玉の高麗組です。
母は

「ロクハチ(68玉)が安定して一番締め心地がいい」

とよく言ってますが、着物を着慣れないいとこの帯をしっかり支えてくれることでしょう。
振袖と言えば丸の帯〆を飾り結びにしたものが一般的なイメージのように思います。
しかし僕が口を酸っぱくして言っているように、
格が高いのは「丸より平打ち」なんですね。
ですからいいお着物にそういう丸の帯〆は合いません。
逆に言えば、特別高価なお着物でなくても
平打ちの、いい帯〆を締めればお着物までよく見えます。
もちろん好みもありますが、どちらかと言えば平打ちを強くオススメいたします!
いとこの振袖姿が楽しみです。
写真が手に入ったら載せる、かもしれません。
たぶんいとこの大反対にあいますが^^;







2007/10/27 2:06:38|潤全話
京繍を見てきました
京都に京繍(きょうぬい)の展示会に行ってきました。

名古屋のお客さま、Mさん改めこぎくさん(でいいですよね?)に招待状を頂いたのです。
刺繍を目にすることはあっても
じっくり見ることは今回が初めて。
(他のお客さまにも案内を頂いたことは何度かあったのですが予定が全く合わなかったのです・・・)

僕は全くの門外漢なので刺繍についてよくは分からないのですが
あまりの美しさに思わず目を奪われました。
例えば着物に施された刺繍にしても友禅などともまた異なる美しさなのです。
鳥は今にも羽ばたきそうですし、
花からは今にも芳香が漂ってきそうです。
こぎくさんの作品も展示されていてそれもまた素敵でした。

アホみたいな意見ですが、

「よくこんな細かい作業をするなあ」

と思いました。
とはいえ、デパートで実演をしているとお客さまから
同じようなことをよく言われるので
それをしている当人にしてみれば
きっとそんなことは「当たり前の事」なのでしょう。
僕もそうですから(笑)。


母がときどき文学になぞらえて例えることがあります。

「着物や帯が小説とするなら、帯〆は俳句や短歌」

と。
帯〆は長さこそ150cmあまりありますが
幅はわずか2cm足らず。
そこに表現するのですからかなり出来ることも限られてしまいます。
また帯〆は観賞用として単独で楽しむものでもないので
帯や着物などとの兼ね合いも考えなければいけません。
その点では京繍は表現のキャンバスが広いところが羨ましい・・・
羨んだところでどうにもならないんですけどね。
僕も両親も帯〆を帯〆以外に使うことに興味がありませんし。

それにしても異なる表現をじっくり見るのは楽しいですし
刺激も受けまくりですね。
異なる表現と言えば話は全く変わりますが、
京繍展の後にJR京都伊勢丹の「新潟・長野物産展」を見てきました。
何故か新潟には仲のいい人が多いのです。
たまに登場する緑のお兄さんこと翡翠屋の廣川兄さん、
無名異焼(むみょういやき)の細野さんにご挨拶。
特に細野さんは滅多に会わないので随分と話が長くなってしまいました。
そして燕鎚起銅器の藤井さん。
息子さんとは懇意にさせていただいてるのですがお父さまとは初めてでした。
京都の方はぜひぜひJR京都伊勢丹の催しを覗いてみてください。







2007/10/25 23:36:18|伊賀
上野天神秋祭 − 百鬼夜行

上野天神秋祭の本祭でした。
巡行は午前9時よりスタート。
スタート地点よりそれほども離れていないので
比較的早い時間にギャラリー前を通過します。
だいたい9時20分にもなれば先頭集団がそろそろお目見え。
ここではこのお祭の大きな特徴でもある鬼行列について。

鬼たちが街を練り歩く鬼行列は上野天神祭最大の見所と言えます。
お神輿などが過ぎてから鬼がやってきます。
まず最初は真蛇(しんじゃ)と言われる鬼からスタート。
そして小鬼ちゃんたちが続きます。
お母さんたちに付き添われており、なんだか可愛い!

そして鬼や山伏などが何人も続いた後に
鬼行列の目玉(だと思う)であるひょろつき鬼登場!!
伊賀の乳幼児にすれば毎年やってくる恐怖のイベント、
下手したらトラウマになりかねない恐ろしい鬼です。
ひょろつき鬼は何人かいます。
釣鐘を背負っていたり、マサカリを持っていたり、
その風貌はさまざまなのですが
どのひょろつき鬼も一様にふらふらと千鳥足なのです。
道をジグザグに進んでいくのですが
ひょろつき鬼は子どもを発見すると絶対に近寄っていきます。
するとお子さまたちは拒否反応を起こすわけです。
そして泣き叫んだらひょろつき鬼たちはもっと面白がって近づきます。
至近距離まで顔を近づけます。
お子さまたちはもっと嫌がり、泣き、喚きます。
伊賀っ子たちはこのようなひょろつき鬼の洗礼を受けて大きく育つのです。
今回もそこかしこから泣き声が聞こえてきました。
それを周りの大人たちは微笑ましく見守っています。
きっと遠い昔を思い出して・・・

一日中店番をしていましたが
たまたま小学校と高校が一緒だった同級生が来店。
小さなお嬢さんと一緒で次のお子さんももうちょっとかな、
という明らかに当時と違う点もありながらも
お顔は全く変わってないぞ!
12年ぶりくらいで会うのに?!
彼女曰く
「藤岡くんは貫禄がついた」
「かわいらしかった」。
それって小学校の時の話ちゃうのん?!
なんだか久しぶりに会った親戚のおばちゃんのようデス。
いや、彼女は実際に遠い親戚なんですが。

では久々に貫禄のついた(苦笑)僕の着物姿を最後に。
濃紺の細かい亀甲模様の大島紬に金茶の組紐の角帯を合わせてます。
足袋は分かりづらいですが茶の地色の青海波。
先日お伝えした向島めうがやの逸品です!
なおご存知の方もいらっしゃると思いますが
僕の愛用する柄足袋の中ではかな〜り地味な方です。