ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2006/08/05 14:08:58|遠征記
叡山電鉄訪問記

先日、京都にて学生時代の集まりがあったため、少し早めに出掛け、叡山電鉄に乗り鞍馬まで往復してきました。20年ほど前に京都で生活する機会があり、鞍馬へも何度か行ったことはあるのですが、当時は熱中していたオートバイで出掛けてばかりで、電車で行くことはありませんでした。鉄道への関心が大きくなってから一度、叡山電鉄に乗ってみたいなと思っていました。起点の出町柳駅は市街地の中の小さな駅ですが、京阪電車が延伸されたことから接続駅となり、非常に便利になっています。この駅からこの鉄道の看板列車デオ900系「きらら」に乗車しました。「きらら」は2両編成の観光用電車で景色を楽しむために窓が大きくされ、一部の座席は車窓に向けて配されているのが特徴です。平成9年に導入され、メープルオレンジとメープルレッドの2編成が活躍しています。車内は沿線の一般利用客と貴船、鞍馬への観光客が乗り込みかなり混雑していました。叡山電鉄は鞍馬線と叡山本線の2線からなりますが、最近は沿線の宅地化が進み利用客は多いようです。日中の運転頻度も多く、以前のローカルなイメージは薄れていました。しかし鞍馬線の二軒茶屋からは山間を急勾配と急カーブで分け入り、この路線のもっとも見応えのある景色になります。秋は紅葉の大トンネルになるだろう緑豊かな木々のトンネルをくぐり、義経伝説ゆかりの鞍馬寺のある鞍馬に到着します。所用時間約30分のミニトリップで市街地とはうって変わって涼風と川のせせらぎが聞こえる別世界に誘ってくれます。画像、上=乗車した「きらら」メープルオレンジ、鞍馬駅にて、中=鞍馬駅で展示されている旧型電車のカットモデル、下=出町柳駅で「きらら」メープルレッドと叡山本線の単行電車







2006/08/02 21:21:54|撮影日記
撮影日記(8/2天理臨)

今日は関西本線に運転された天理教信者専用の団体臨時列車(通称:天理臨)の撮影に出かけました。この列車はJR西日本のDD51ディーゼル機関車と14系客車で編成された旧国鉄メイクの列車で、今ではこの組み合わせ自体が非常に珍しくなっています。運転区間は名古屋〜天理間で関西本線を3分の2程度直通しています。昨年夏、今年の春も同じように運転され、この夏も先月27日に続いて2回目です。天理臨の運転は、近年、京都を経由し奈良線を下ることが多いのですが、名古屋からのこの便は唯一、関西本線を直通してやってきます。定期列車では、ご存知のように既に直通する列車はありませんが、せめてこのような臨時列車くらいは関西本線を活用して多数運行してほしいと思っています。この線区がメインルートであることを証明する列車があることは、この線区の活性化に少なからず寄与することになると思うからです。さて、今日のこの列車、伊賀地域をお昼の時間帯に通過しました。私は職場のお昼休みを利用し、昼飯持参で撮影に臨みました。夏の今頃は線路脇はどこも夏草だらけでとても撮影には向きません。おまけに炎天下の中ですので、日陰のあるところが望ましいのです。そんな訳で、佐那具駅の跨線橋上から狙うことにしました。ここなら夏草が邪魔にならず、列車を待つ間は日陰に居ることもできます。一般の客さんや駅の迷惑にならないように気をつければ最も適していると言えるでしょう。他にもお二人の方が見えて楽しく撮影できました。







2006/07/30 15:44:20|遠征記
大井川鉄道訪問記

夏休みの家族旅行を兼ねて、静岡県の大井川鉄道を訪問してきました。ここは30年前からSL列車を定期運行していることで有名で、ご存知の方も多いかと思います。テレビや映画のロケ地としてもよく使われており、この日も終点の千頭駅やSL列車であの北野武さんがテレビの収録を行っており、初めて近くでご本人を見ることが出来ました。私はここ数年、夏の家族旅行で毎年訪れていて、沿線にある川根温泉に泊まり、SLと温泉三昧を楽しんでいます。大井川鉄道の最大の魅力は、山、川、里、茶畑が織り成す景色の中をSLが旧型客車を牽引して走ると言う、日本の原風景がそこにあるところだと思います。特に、春の桜、秋の紅葉、夏や冬の景色など四季折々の楽しみもあり年中通っても飽きさせない魅力があります。また、SL列車に乗って、古い客車の窓を開ければ、SLの汽笛や排気音、客車のレールを刻む音が聞こえ、煤煙(目が痛くなって苦労しますが)や油の匂いがするなど五感で汽車旅を堪能できます。それにここは一応、電化路線なのですが、車両の全てが全国各地の私鉄から引退した懐かしい車両が集まっており、さながら動く鉄道博物館となっているのも魅力的です。また、今回の旅行の目的のひとつに、千頭駅で実施された機関士模擬体験への参加がありました。機関士の制服を着て、実際に汽笛吹鳴や石炭の投炭を体験させていただくイベントです。外気温35度以上の暑い日でしたので、機関車の運転台はそれ以上の暑さで汗を拭いながらの体験でしたが、子供と一緒に、良い経験をさせていただきました。僅かな時間でしたが過酷な職場で頑張る機関士さんの苦労を少しだけ分かったように思います。画像:上・中=川根温泉笹間渡駅近くの橋梁を行くSL列車、復路はタンク機関車の特徴を生かしてバック運転します。下=元近鉄の電車です。このほかにも元近鉄特急車や京阪、南海、西武の電車が活躍しています。







2006/07/19 21:30:27|関西本線のこと
なつかしの関西本線B

 昭和50年台前半のちょっとなつかしい関西本線の画像第3弾です。上の画像は、伊賀上野駅の上りホーム東端からの撮影で、朝の9時50分です。この時刻は伊賀上野駅が少し華やぐ時で、名古屋行き急行「かすが」2号と奈良行き急行「かすが」1号が停車しています。線内唯一の優等列車が上下行き違いをするのはこの時刻だけでした。ホームには遠くまで行くと思しき旅行客や用務客の姿が見られ、幹線の駅らしい光景が見られました。奈良行き「かすが」号は柘植で京都行き「平安」号(3両)を切り離したものの多客期なのか7両の長編成です。名古屋行き「かすが」号はグリーン車を連結した4両でした。ホームには乗車位置を示す足元番号が記され、駅のアナウンスも停車駅などの案内を賑やかにしていたのが思い出されます。真ん中の画像はキハ20系などで編成された名古屋行きの普通列車です(佐那具〜伊賀上野)。この頃から普通列車に使用される車両は、国鉄の合理化策の一環で二色塗りから、最後部の車両のような朱色一色の塗装に変わっていきました。ハエタタキのような通信線用電柱が懐かしいですね。下の画像は、キハ45系などで編成された奈良行き普通列車です。端に写っている古い手動の信号機(腕木式信号機)も懐かしいですね。この場所は現在伊賀市の三田工業団地となっている場所で造成がほぼ終わった頃だと思います。







2006/07/10 23:46:13|関西本線のこと
中在家信号場の話
 柘植〜加太間には時刻表にはない中在家信号場があります。ここは1000分の25パーミルという急勾配の加太峠があり、峠を登り切ったところにスイッチバックという退避線を設けた信号場が設けられ、列車の交換(行き違い)が行われてきました。蒸気機関車の時代から、列車が上下それぞれに設けられた待避線にジグザグに入り、列車交換が終わると本線に戻って行く光景が見られました。勿論全ての列車がそうしたわけではありませんが、全国的にも珍しい施設で、急勾配で列車を安全に停止させ、発進させる方法のひとつとして考え出された鉄道施設です。かつては長い待避線が下り方向に2線あり、本線上には短いホームと信号場の建屋があり、職員が手動でポイントや信号の操作を行っていました。しかし、自動信号機化された以降は無人化され建屋も取り壊されました。待避線も短いものが1線になり、スイッチバックする列車も少なくなってしまいました。そしてついに、今年3月のダイヤ改正で、スイッチバックする列車がなくなってしまいました。今後、施設が完全に廃止される可能性も高いでしょう。私もこれまでに何度かスイッチバックする列車に乗りましたが、先を急ぐことを拒むようにゆっくりと停止、後進する列車はスローな旅の面白さを教えてくれるような感じがした印象があります。すぐ脇を高速で走る名阪国道の車列とは非常に対照的に映りました。鉄道の高速化とともに消えていった歴史的遺産ともいえる施設が最近まで関西本線には機能していた訳です。今度、この区間を通ることがありましたら、どのようになっているか確認したいと思います。画像は今年の1月に団体臨時列車(伊勢初詣のお座敷列車)の撮影のため、信号場の近くで撮影したものです。左上=上り列車が本線から上り方待避線に進入、中央=下り方待避線に後進、右上=下り普通列車と交換、左=再び本線に戻り加太方面へ発車