「海街diary」 何回か観てきました すごく浸れました w
先日 「海街diary」のお気に入りシーンをいくつか上げましたが じゃあ 全体として どういいのか を書いてみようと思います
いろんな方のレビュー にも意外と 「おー そうそうそれそれ」 というのが見当たらなくて 取り止めがなくならない(変な表現) のですが・・
☆ネタバレを含みますので 映画をまだ見ていない人はご注意ください
最近は 一昔前の平均的な形(父と母がいて 子供がいて 田舎なら爺さん婆さんがいて・・)の家族 は少なく? なり 年食った独身や バツイチ バツ2 とか LGBT とか? すごい年の差婚 とか 何でもありの時代で 都会じゃなくても 割と自由(?)になってるような・・
なので 子供の育ち方も 色々に なってるのでしょう 「海街diary」 の姉妹は そんなうちの一つ 時代もすっかり変わったな (昭和の人間・・w )
自分が 多少 彼女たちに感情移入できるのは
物心つかないうちから 自分の親が毎日々々 諍いをしていて 詰り合い 罵りし合い 時には 他の者も交じって 詰り合い ぶすっと黙ってりゃ いい方で およそ にこやかな ひと時など 記憶にないくらい なので woyajiは 家族や夫婦 というものには 完全に懐疑的になってしまいました
本当に 子供ながら 「そんなにイヤなら離婚すればいい」と思ってて 今でも 親が 離婚しなかったのは 子はかすがい というやつと 田舎の世間体や 大いなる惰性でしかなかった と思っています
感想 (やっぱり)うまくまとめられないので 自分が キーワードだと思った言葉について書いてみます
1 浅漬け 「お姉さん この浅漬け 超おいしいっすね」 「味 薄くない?」 「このくらいがちょうどいいんだよ」 という そばシーンで 千佳と浜田店長の会話がありますが 家族 人生 深けりゃいいってもんでもない 傷つきそうなときは 程々に接する(考える)のも重要
2 つぶ か こし か 大船の大叔母さんからもらったおはぎ 「すず どっちがおいしかった」 幸は 帰ってくるなり聞きます 幸は どっちかに決めたがるクセがあるのかも知れません
けど 「つぶあん」が好きなのは 幸とすず つぶ は食感と素朴な味わいがgoo 千佳は「こしあん」 こし にはスイーツ感がありますね 佳乃は たぶん おはぎはあんまり好きじゃないw
みんな色々 時にもよるし モノゴト 好きか きらいか ではなさそうですね 両方いいのです
3 ゆるす
映画の中のセリフとしては出てこないかな? でも 映画の紹介やパンフにはよく出てきます 「両親が許せない長女 幸」 「自分(の存在)が許せない四女 すず」 家族であっても 自分勝手であったり 相手を傷つけたりする人を 許せない 構わないでおこうとしても カチンときたりして もめてしまう ありますよね でも「修羅場」は周りにいる人をとても傷つける
結論からいうと 許す って 成長なんだよね こだわってもしょうがない って そうすると それまで見えなかったものが見えてくる みたいな?
この世は みんなつながっています なくなった人から これから生まれてくる人まで みんなちょっとずつ縁があって 影響しあってる 自分が生まれた時に 祝福してくれた人 愛してくれた人 助けてくれた人 健やかな成長を願ってくれた人 少なからずいる 修羅場のようなやりとりを見せて 色んなことを気づかせてくれた人も いることでしょう 反面教師みたいに
ダメだろうが何だろうが 普通に生きる 純粋に生きる 当たり前に生きる そんなとこですかね
4 宝物 海猫食堂のおばちゃんの すずへの言葉 「あなたのお父さんとお母さんがうらやましい あなたみたいな宝物を残せたんだもの・・」 すずを見てると 少なくとも幼い頃 両親の愛情を受けて育ったことがうかがわれます サッカーうまいし (釣りもうまいかも) お母さんがなくなって ちょっと辛いことが続いたけれど
両親にとって すずは本当に宝物だったでしょう でも そういうことは あのくらいの年齢ではわからない 大人になっても 境遇によってはわからない 時間がかかるのです そしてそれは 特定の人だけじゃなくて ほとんどの人が そう (すべての というには「悟り 」の境地が必要な・・) 人間 苦労したり 迷ったりした後に 昔のアルバムを見たり 中島みゆきの唄を聴いたりした時w に ふと気がつく・・なんてね
宝物 しあわせ 青い鳥・・ ずっと探していたのに見つからなかったものが 気がついたら一番身近なとこにあった というのは 古今の文学の普遍であります
あと 年少者 幼いものに対して誰でも労わり(愛?)をもって 接するところがありますよね ギスギスしていた家族が 子犬や子猫を飼い出すと とたんに一家が明るくなるみたいな・・ 人間の優しい部分を引き出してくれる というか
5 今が旬 しらす丼 しらすトースト 梅 などで「旬」が強調されています
この「家族」もやがて誰かが結婚?して甥や姪が生まれ また誰かが それに続いて そして また複雑?な関係が再構築w されていくことでしょう シンプルな 「姉妹だけ」 は一瞬のことかもしれません
で 映画制作的にも・・ 「海猫diary」 の女優さん 本当に今が旬でしたね とくに 広瀬すずちゃん こんな姿はもう撮れない かもしれない
七里ヶ浜?の渚を歩いて行く四人の姿は ずっと深い記憶に残ることでしょう
大げさにいうと 日本映画の宝物 himonowoyajiも 思い切り 旬を味わわせてもらいました おいしかったです
映画の ポイント 自分なりにいろいろ考えてみた結果 思いついたことが
気がついたら パンフやウェブサイトのトップに書いてある なんてことも よくあるのでw 改めて見てみると
是枝監督のメッセージの中に
「過去も未来も飲み込んだ「時間」こそがこの物語の主人公なのではないか ・・・私がいなくなっても街と時間は続いていくという事実を 切ないこととしてではなく 大きなものの一部を形成する 私もその一粒なのだということを 豊かに実感すること」というのがありました
確かに 見終わった後 豊かでほっとする 姉妹が 大らかに 自ら(あるいは姉妹)をしばることなく生きていこう とする姿が 美しく 愛おしく思えます
「こんな妹を残してくれて」 それは こんな「姉」を残してくれて でもあり こんな「私」を残してくれて もあるのでしょう (ダメ父が結果的に? 残してくれた) 身近な宝物に気づいた のです お互いに
原作の 1-5巻のあちこちから ピックアップしたみたいな部分もありますが 原作の豊かさに改めて気づいたし よい余韻を残してくれる作品でした
では また |