この春に定期運用を外れ、団体臨時列車としての運転はあるとしても、もう乗車する機会はないだろうと思っていたスナックカーこと、近鉄12200系ですが、さよならの前に4日間限定で臨時特急として運転されることがアナウンスされました。 もともと、混雑しそうなこうした引退セレモニー的な場へ臨むことは好きではなかったのと、コロナ禍でもあるので、アナウンス後も静観を決めていましたが、初回運転の前夜に、どのくらい指定席が売れているのか興味本意に見てみると、県外からの移動自粛が叫ばれているせいか、空席が目立ちました。ならば、県内移動のみとし感染対策をとって、惜別乗車しようと思い立ち行って来ました。 さて、当日の乗車区間は伊賀神戸〜賢島間、大阪上本町発の列車は4両編成で7割程度の乗車率、この類いの列車にしてはやはり寂しい感じです。 かつての特急マークをあしらった丸型標識が前後に付けられ、唯一さよなら運転であることを示していました。 沿線にはご同好の面々がカメラを向けられていましたが、各地に点在といった感じで大集団となっているところはなかったのではと思います。 車内も静かで、走行音や車内アナウンスも良く聞こえ、普段通りのスナックカーを味わうことができました。また、このまま廃車にするにはもったいないと思えるほど、綺麗に調えられた車内設備も相まってこれまで以上に快適に過ごすことが出来ました。 終点賢島では、名古屋発のスナックカーと並んだことから、狭いホームが一時的に混雑しましたが、皆さん行儀良く、他所で有りがちな混乱は皆無でした。 月末までにあと2回のチャンスがあります。乗る、撮る、或いはステイホームで、社会情勢を見極めた上でスナックカーとの惜別をされてはいかがでしょうか。 |