ドイツの政治家アドルフ・ヒトラーを写した写真や映像は白黒のものが多く見られますが、このたびヒトラーの専属写真家だったHugo Jaeger氏の撮影した未公開のカラー写真が複数見つかりました。Jaeger氏が写真を革製スーツケースに入れてミュンヘンの家に置いていました。終戦直前に6人の米兵が家にやって来てスーツケースが発見された際、もし写真が見られてヒトラーと自分が親密であることが発覚したら一体どうなることかと思ったJaeger氏ですが、米兵たちはそれよりもコニャックの方に興味を持ったために助かったようです。
詳細は以下から。
Unseen photographs reveal the private life of Adolf Hitler - TelegraphAdolf Hitler, Up Close - Adolf Hitler: Up Close - LIFE1938年9月1日、ベルリンの「アドルフ・ヒトラー広場」で行進中の兵士たちに敬礼するヒトラー。
1938年11月8日にミュンヘンで行われた演説の様子。1923年に起こったミュンヘン一揆の15周年記念大会でのこと。
1939年4月1日、戦艦「
ティルピッツ」の進水式に顔を見せたヒトラー。
ナチの儀仗兵の前をイギリスのチェンバレン首相(最前列右から2番目の人物)とともに歩くヒトラー。1938年9月28日のこと。
ヒトラーがミュンヘンで使っていた執務室。1938年、ここでミュンヘン会談が行われ、イギリスのチェンバレン首相やフランスのダラディエ首相はチェコスロバキアからズデーテン地方をドイツに割譲することを認めました。
ヒトラーの執務室を警護する番兵。ヒトラーはこの写真に見られるような大きな建築や過度な装飾を行って来客を圧倒したそうです。
1939年2月17日、ベルリンで行われた国際自動車展示会にて。ヒトラーはカーマニアとして有名で、戦後にフォルクスワーゲンが大衆車として普及したのはナチス政権時代にその生産基盤が整えられていたからだそうです。
若い女性たちと雑談するヒトラー。1939年1月、観光船「Robert Ley」の処女航海での1コマ。
「Robert Ley」号から手を振る。
1939年4月20日、ヒトラーの50歳の誕生日を祝って油絵や花の彫刻、花瓶などが贈られました。
ヒトラーやナチ党員たちが一堂に会した1941年のクリスマスパーティー。
オーストリアのザンクト・ペルテンを視察するヒトラー。
1939年2月25日、パーティーにて周囲を観察している
ユリウス・シャウブ。シャウブはヒトラーの補佐官・副官で、
1944年のヒトラー暗殺未遂事件では事件発生時に別の建物にいたにも関わらず、爆発で傷を負いヒトラーから勲章を授与されたとウソをついていたそうです。
これらの写真を撮影したHugo Jaeger氏。
ちなみに、ヒトラーの映った映像に白黒のものが多いのは当時まだカラーフィルムが黎明期だったため価格が高く信頼性にも劣ったためで、ベルリンオリンピックの開会式などヒトラーの映ったカラー映像もちゃんと残されています。Jaeger氏がカラーで撮影できたのはヒトラーや周囲からの資金協力があったからかもしれません。