ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2025/02/23 13:14:20|関西本線のこと
名古屋〜伊賀上野直通実証運行2日目
 2回目の実証運行は、ニンニンニンの日に合わせた2月22日、今シーズン最強寒波の中やって来てくれた。午前中の往路は、寒風吹き荒ぶも天気は晴、写真は前回よりもすっきりとしたカットとなったが、復路は一転、昼頃から降り出した雪の中となった。しかし、カメラを構えたポイントの予想通過時刻になっても列車は現れない、最寄りの中継信号機は青(進行現示)になっているのだが、雪と寒さに耐えかねクルマに非難した。スマホでJR西日本の運行状況がわかる列車走行位置を確認すると10分遅延、これくらいの雪でも影響するのかな?それとも別の輸送障害?
 あれこれ考えているうちに、近くの踏切が鳴り出す。特徴ある3つのヘッドライトが煌々と近づき、重厚なカミンズエンジンの響きを残して走り去った。次はまたあるのか?観光需要等実施の評価は如何に?
 意外に世間の注目を浴びた今回の“実験”、今後に展開されるのかどうかも是非、注目してほしい。








2025/02/18 21:31:00|関西本線のこと
名古屋〜伊賀上野直通実証運行1日目
 2月16日、世間が注目する中、関西本線の直通列車実証運行が開始された。
 初日となったこの日、私は伊賀市内の沿線でこの列車を記録すべくカメラを構えた。正月の伊勢初詣や修学旅行臨時列車が多数運転されていた10数年前まではこうして関西本線の線路端で列車の通過を待ったものだが、それらも無くなり、最近は撮影に出かける機会もずいぶん減ってしまった。加太周辺のかつての有名撮影地は混雑することが予想されたため、あまり人が集まらないであろうポイントを事前にロケハンしておいたのだが、それでも既に数名の撮り鉄さんがスタンバイしていて少し驚いた。加えて、従前からアナウンスされていたためか、ご近所さんとおぼしき人たちや何事かと偶然通りがかった人たちも一目見ようと世間話をしながら待っているのが、まるでお召列車でも迎えるようでほのぼのとして良かった。一方で周辺道路では、違法駐車対策か撮り鉄の暴走を警戒してか、パトカーがしきりに行ったり来たりして、少々物々しい。時には画角に侵入してきて少々興覚めする。以前では考えられなかったことだが、各地で常識を逸脱した行為が問題視されていることも背景にあるのだろう。
 さて、肝心の列車は時刻通り眼前を通過した。天気は少し良くなかったもののそれなりの写真が撮れた。急行「かすが」が廃止された平成18年3月以来、JR東海キハ75型2両編成が再び伊賀盆地に現れたことは感慨深いものがあった。
 今回の実証実験はネットニュースやSNSでも取り上げられ、賛否両論が展開されていた。今後の取り組みに反映されなければただの一発花火でしかないのは承知のこと。それでも、利用者の大幅減少で路線存続への危機感が増した状況とはいえ、今まで、関西本線非電化区間の活性化策にあまり積極的でなかった三重県が主導して、伊賀市、亀山市を巻き込み、JR西日本を動かして、JR東海を渋々?承諾させて直通運行を実現したのは大いに評価したいと思う。
 忍者の日に合わせた、2月22日の2回目も無事に運行されることを願い、またどこかの線路端に立ちたいと思う。







2025/01/26 20:48:05|その他
古き良き昭和の電車
正直、南海電鉄のことはあまり良く知らない。沿線に住んだこともないし、縁もないのだが、たまに出かける難波や大阪の彼の地で、普段見かけない色の電車が少し気になってはいたものだ。
そんな中、南海電車と言えはこの色だなと思う懐かしい塗装が、間もなく引退する車両に施され、束の間走ると今流行りのSNSで知り、なぜか惹かれるものがあり、以前から一度行ってみたかった汐見橋線へ見に行ってきた。
汐見橋線は都会の中のローカル線、起点の汐見橋は、近鉄の難波のとなり、阪神電鉄桜川につながった便利な立地であるものの、佇まいは地方私鉄の始発駅といった感じで少しウラ寂しい。
大手私鉄の路線でありながら、施設や設備の更新がされていないのが逆に新鮮に感じる。1面2線しかないが、私鉄らしい行き止まり式の駅ホームに入ると、懐かしい色の2200系が入線してきた。調べると、本線筋の高野線で、平地でも急勾配区間にも適した高性能車だったとのこと。愛称は角ズームカー。
汐見橋線は、駅も、電車も、線路設備も昭和の香りが満ちている。汐見橋だけではなく、約15分ほどの行程にある途中駅も沿線の風景も、2200系が健在なうちに、もう一度ゆっくり訪ねたい、そう思わせる路線だった。







2025/01/01 14:22:00|その他
昭和100年鉄道の今後
あけましておめでとうございます。
画像は、年末に所要のついでに寄った京都鉄道博物館企画展でのショット。さらば381系特急電車(画像左)の展示の様子です。特急やくも号の定期運用を終え、間もなく完全引退するのに合わせ展示されたものです。カラーリングは変わったものの、国鉄の特急電車と言えば基本的にはこの面構えかボンネット型とよばれる鼻先が出たタイプが基本形。そんな当たり前に見られた国鉄の名残を留める車両が、この381系電車も含め、気がつけば本線上からほとんど姿を消してしまいました。
鉄道が交通機関の主役であった昭和は国鉄が誕生、発展し、解体された激動の時代でもありました。今年は、ちょうど昭和100年の年でもあります。右肩上がりだった時代は昔日の彼方となり、人口減少、少子高齢社会が課題とされて久しい時代となりました。日本の経済成長を支えた鉄道網は今後、どういう姿になっていくのでしょうか。
地域によっては既に存廃議論が活発化しているところもあり、身近な伊賀の鉄道でも、伊賀線は言うに及ばず、関西本線でも維持存続が取り沙汰されるようになっています。
しかし、気をつけなければならないのは、民間事業だから赤字路線の廃止は仕方ないという風潮です。鉄道はあくまで地域のインフラ、単純に路線の採算性だけで判断するのではなく、その地域で果たす役割を十分考えるべきものだと思います。
何が正解か、今年も考え続ける1年になりそうです。
※画像右は、381系電車を出雲市の基地から回送する際、牽引の機関車に伴走してきた事業用車両クモヤ145型。こちらも珍しい存在







2024/12/05 7:14:55|遠征記
SLやまぐち号にリベンジした(その3)
津和野到着後のお楽しみは、小京都散策?もちろん、それは抜きにはできないが、まずはデゴイチのショーを見なければならない。乗客を降ろした「やまぐち号」の客車編成は復路の準備のため、デゴイチの牽引のまま一旦ホームを離れ、駅舎側の待避線に転線する。当然のことながら列車に乗車中は、走行している姿を見ることも写真を撮ることも出来ないが、入れ替え作業の小運転とはいえ編成のまま、その姿を捉えることができるのだ。そして、ショーの本番はここからである。客車を待避線に留め置くと、デゴイチは単機で駅構内を行き来し、駅の北側に設けられた転車台に向かう。その様子を駅の外から眺める。転車台の外側には見学者が見やすいように広場が設けられ、ベンチまで用意されている。まるで舞台で演じる役者を見る野外劇場のようだといえば言い過ぎだろうか。転車台で方向転換を見たい人はそちらへと車内放送でも案内があり、すでに多くの人が集まってカメラやスマホを向けていた。デゴイチは誘導係の振る手旗信号でそろりそろりと上手に乗った。大型蒸気らしく重量感のある音をたて、時折鳴らす短い汽笛が津和野の山々に響きわたるのが何とも哀愁がある。転車台を4分の1周して降りると脇に設けられた給炭、給水設備で復路の出発までしばし休息するようだ。そこでもにわかに撮影会のモデル状態となっていた。
さて、数時間の小京都散策を終え再び駅に戻ると、すでにデゴイチが客車を待避線から牽き出してホームに据え付ける作業を始めていた。この様子も駅の柵外から支障なく眺められる。長年の運行経験から、SLを余すことなく堪能できるように配慮されているのだなと嬉しく思った。
復路の出発は午後4時過ぎ、晩秋でかつ山あいを走るため、すぐに日暮れになるだろうと思い、往路では体験できなかった展望デッキに出て、開放感を感じながら走り去る景色を楽しもうと考えた。出発時、同じ思いの乗客たちでデッキは混雑していたが、うまく立ち位置を確保することができ、流れゆく景色を堪能した。5両目の最後部であるが、先頭のデゴイチの音がよく聞こえ、何より後部に流れるばい煙がよく見える。かぐわしい匂いも十分に感じる。五感で楽しむにはもってこいの場所だと思った。なにより強烈だったのは、トンネルに入ったときだ。多くの人は煙に巻かれるのを嫌がって、車内に避難したが、筆者はむしろ煙に巻かれることが本望なため、けっして動かず、思う存分ばい煙のさ中に身を置いた。少し不安もあったが、デッキに残った他の猛者と一緒に煙の香りを心ゆくまで味わうことができ満足だった。結局、そこを離れがたく復路の半分の行程をデッキに立って過ごした。
日が落ちて景色が見えにくくなって初めて自分の席に戻ったが、旧型客車の白熱グローブ灯を模した柔らかな車内灯が夜汽車のムードを醸し出していてとてもいい感じだった。
終点新山口到着はちょうど午後6時。帰りの新幹線への乗り換え時間があまりなく、後ろ髪を引かれる思いであわただしく列車を後にしたが、往路も復路も駅での時間もSL列車を味わい尽くせた良い旅だった。これはまた乗りに来ずにはいられないと心に誓った。
※画像左=津和野駅構内の設備で休息中のデゴイチ、画僧中央=往路出発に備え客車を入れ替える様子、画像右=最後尾の展望デッキから見た走行風景







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