JR西日本が所有する欧風客車「サロンカーなにわ」が京都鉄道博物館で企画展示されていると聞き、所用ついでに見学してきた。 昭和の終わりから平成初期にかけて、JR各社では当時の人々の旅行ニーズに合わせた、豪華な団体臨時列車用の客車が製作され多数運用されたことがある。JR西日本では、この「なにわ」をはじめ、「あすか」、「いきいきサロンきのくに」等々、東海では「ユーロライナー」が関西本線や紀勢本線に度々やってきて沿線を彩ったものだ。特に正月の伊勢詣臨時列車は週末になると各地からやってきて、格好の被写体となったのも懐かしい。 今は、機関車牽引の客車列車そのものが無くなる傾向にあり、また、旅行ニーズの多様化からこうした団体用客車が必要とされなくなり、各社とも車両の淘汰が進んでいる。 JR西日本でもこの「なにわ」のみが残存しているが、大方の予想では、間もなく見納めとのこと。近年は稼働が少なかったが、最近特にこの車両を使ったツアーがたくさん企画されている。博物館での企画展示も、正式な発表はまだないが、ファイナル間近を予感させる。一度でいいから乗ってみたかった思いはある。 ※左下の画像は関西本線での「サロンカーなにわ」(柘植〜加太) |