本年8月8日で伊賀線はめでたく110周年を迎えた。開業は1916年、上野町駅と現在の伊賀上野駅である上野駅連絡所間で走り始めたのがその起源だ。開業の経緯は紆余曲折あり、その話は長くなるので省略するが、いずれにせよこれまで地域のインフラとして長く続いてこれたのは感謝しかない。特に近年、一時は存廃の危機に陥り、近鉄直営を離れて以降、上下分離や公有民営化など運営形態を変えながらも景色を変えることなくあり続けている。伊賀線を守ってきた先人たちの努力の賜物であろう。 しかし、これからの未来はどうだろうか、伊賀線や沿線地域を取り巻く状況はますます厳しくなるだろう。人口減少と少子化は止まることを知らない。先細る利用者数、運行経費の増加…でも、伊賀線はすでに採算を重視する商業輸送ではない、公共の道路と同じ公的な投資を受けるれっきとした公共交通なのだ。つまり、利用者だけではない、みんなが支える鉄道ということ。 これからは、沿線の住民も各種団体も企業も伊賀線を活用して自らの振興策に役立ててほしいと思う。単なる移動手段ではない新たな価値をこの鉄道に与えてくれるなら、この先も長くこの地域にあり続けることができるだろう。そう願わずにはいられない。 |