ふとしたきっかけで鉄道趣味の面白さに再び目覚めた。楽しみ方は色々鉄道趣味は奥が深い。私の趣味活動をほんの少し披露し、併せて伊賀地域の鉄道の将来について考えます。
 
2026/09/27 19:09:22|遠征記
久しぶりの鉄分補給


 今年は天候不順が長く続き、各地で大雨による被害が続出しており、千葉など被害地域のインフラ、特に鉄道も大きなダメージを受けていると聞き心を痛めている。こうした事象は決して他人事ではなく、当地においても過去に何度も同じような被害を受けたことがある。まさに想定以上のことが当たり前になりつつある今、根本的に対策の見直しに取り組むことが必須になったと痛感する。兎にも角にも無事に復旧されることを祈るばかりである。
 さて、そんな不順なお天気がつづく中、先日久々の晴れ間の日がやってきた。1日だけ残っていた夏休みを使って鉄分補給に目的もなく伊賀線に乗り込んだ。
 あれこれ行きたいところはあるのだが、夕方までには戻らねばならない用もある。北へ向かう車内で思いついたのは、京都にある鉄道カフェ。以前に友人と1度だけ行ったのだが夕方遅く滞在も短かったのでもう一度ゆっくり行ってみたいと思った。行先は京都に決まり、関西本線に乗換えた。最初は着座していたのだが、ほとんどの窓がカーテンで閉められている。最近は車内でスマホを使う人が多く遮光のためか、私のように車窓を楽しみたい者には苦痛なことが多い。沿線の視察を兼ねて運転席横でかぶり付きすることにした。
 山間の線路はさぞ草まみれだろうと思っていたのだが、よく除草されている。それにコンクリート枕木の量も以前より増え、立派な軌道になった感じがする。木津川沿いの景色も秋空に映え気持ちが良かった。加茂、木津と乗り換え、奈良線で向かうつもりであったが、木津で快速との待ち時間が長い、改正のたびに悪くなっている気がする。趣向を変えて学研都市線の快速で祝園、新祝園から近鉄京都線で向かうことにした。学研都市線は非電化時代の片町線を知る者にとっては隔世の感がある。2両の気動車がのんびり走っていた沿線は宅地開発がすすみ、並行する近鉄沿線と同様に地域の価値が飛躍的に上がった。もともとポテンシャルはあったのだろうが、鉄道の利便性向上によって地域を元気にさせた好例である。
 近鉄京都線では急行を利用、新型8A系を期待したがそうではなく旧来の在来車、これはこれで貴重になっていくだろう。京都駅手前では先日事故があったクロッシングポイントを前面展望した。カーブしているところで複雑な線路配置、この構造を維持するのは大変だろうと思う。列車は最徐行で通過した。
 お目当ての鉄道カフェは、嵯峨野山陰線の梅小路京都西駅から徒歩5分ほど。京都鉄道博物館にもほど近い。店内はそれほど広くないが、店のファサードは一見してそれと分かる装飾がされている。鉄道廃品をふんだんに使った装飾は東京にある有名なカレー店に行ったときも驚いたが、こちらも負けていない。ただ、すっきりと統一感があってオシャレな雰囲気だ。この店の魅力は博物館にあるような操作も可能な運転台である。455系電車のものか、前部のカットボディにそれが据え付けられ、マスコンやブレーキハンドルなどを実際の手順で操作すれば、計器類が作動し、音も連動して出てくる。一般的なシミュレーターより本物を操作している実感がある。これが店の利用者が自由に触れられるから嬉しいサービスだ。それともう一つが店内2階の客席。実際の新幹線の座席が据えられ車内が再現されている。窓際には東海道新幹線の車窓映像が流れ、走行音を聞きながら座席に振動まで伝わる。ここでドリンクや軽食をいただけるのは至福の時である。休日は込み合うそうだが、幸い平日の昼間であったため、ゆっくり寛ぐことができた。この時、鉄道部品の一部は販売もされているようだった。DD51のナンバープレートなど興味があったが、今回は見るだけにとどめた。
 お店を出て徒歩3分ほどの場所に京都鉄道博物館がある。やはり素通りすることはできず、蒸機の煙の臭いを嗅ぎたかったのでSLブースだけ見学した。すると、まったく予期せぬ幸運に恵まれた。博物館横を走る東海道新幹線に間もなく見納めとなるドクターイエローが走行するとのアナウンスが聞こえた(「かもしれない」とのアナウンス)。ほどなく新大阪方向へゆっくりと黄色の車体が滑って行った。
 数少ない秋晴れのもと、満足な鉄分補給だった。
 



 







2026/08/22 19:26:03|伊賀線のこと
伊賀線開業110周年

 本年8月8日で伊賀線はめでたく110周年を迎えた。開業は1916年、上野町駅と現在の伊賀上野駅である上野駅連絡所間で走り始めたのがその起源だ。開業の経緯は紆余曲折あり、その話は長くなるので省略するが、いずれにせよこれまで地域のインフラとして長く続いてこれたのは感謝しかない。特に近年、一時は存廃の危機に陥り、近鉄直営を離れて以降、上下分離や公有民営化など運営形態を変えながらも景色を変えることなくあり続けている。伊賀線を守ってきた先人たちの努力の賜物であろう。
 しかし、これからの未来はどうだろうか、伊賀線や沿線地域を取り巻く状況はますます厳しくなるだろう。人口減少と少子化は止まることを知らない。先細る利用者数、運行経費の増加…でも、伊賀線はすでに採算を重視する商業輸送ではない、公共の道路と同じ公的な投資を受けるれっきとした公共交通なのだ。つまり、利用者だけではない、みんなが支える鉄道ということ。
 これからは、沿線の住民も各種団体も企業も伊賀線を活用して自らの振興策に役立ててほしいと思う。単なる移動手段ではない新たな価値をこの鉄道に与えてくれるなら、この先も長くこの地域にあり続けることができるだろう。そう願わずにはいられない。







2026/06/25 21:38:01|関西本線のこと
関西本線の主治医を撮影

 鉄道に興味のない人には、このタイトルは意味が分からないかもしれない。しかし、新幹線の主治医がドクターイエローといえば分かる方は多いだろう。
鉄道は言うまでもなく安全が第一、安全に運行しているのが当たり前である。しかしその当たり前を維持することは並大抵ではない。電気、信号通信、軌道それらが異常がなく機能できるよう、日ごろの検査が重要になってくる。特に軌道は生き物といわれるほど常に同じ状態ではない。軌間の拡大や歪み、傷などがあれば事故につながりやすい。それを効率よくチェックするために鉄道事業者が導入しているのが検測車といわれる事業用車両だ。
 JR西日本が2006年から導入しているのが、キヤ141系という事業用気動車(通称ドクターウエスト)。かつては別々に行っていた信号通信と軌道検測をこの2両1編成で行える優れものである。しかも外観がちょっとカッコいい。
新幹線のドクターイエローは営業用車両に検測機器を搭載することで引退間近となったが、在来線ではまだまだ必要不可欠である。
 キヤ141系には電気検測車の役割も加えて3両編成となる計画もあったそうだが、それは2021年新たにDEC741型を導入して役割分担することになった。
関西本線(山線)も定期的に主治医の検査を受けている。大抵は昼間の診察なので明るい時間帯にその姿を見ることができるのだが、いつ運転されるかは公表されていないので神出鬼没。運よく出会えたら幸せになれるかな・・・







2026/06/14 9:25:53|その他
秩父鉄道訪問記
 久しぶりの遠征で念願の秩父鉄道を訪問した。関東近辺の鉄道路線は近畿東海エリアに住む者にとっては行きづらく、逆に憧れでもある。お目当てはSLパレオエクスプレス。もう30年以上も運行を続けているのだから恐れ入る。パレオとは秩父地方に生息した海獣にちなんでいると初めて知った。早朝、東京の宿泊先を出て、上野発の高崎線特急でパレオの始発駅熊谷へ向かった。新幹線でも良かったが、在来線は車窓の鉄道風景を楽しめるから良い。今回も色んなものを見ることが出来た。
 さて、肝心のパレオエクスプレスは、C58363号機に色を塗り替えた12系客車4両の編成。C58牽引の列車に乗るのは初めてで、旧国鉄蒸気機関車の中ではD51などよりも少し小さく中型とされる。関西本線で運用されたかどうか分からないが、近くの信楽線で活躍する写真をみたことがある。C11などのタンク機関車も良いが、炭水車が付いた機関車はやはり貫禄がある。今回は早期の予約で機関車直近の客車を指定していたので、少し窓を開けて機関車の息遣いを楽しんだ。秩父辺りまでは平坦区間が多いので軽やかに走るが、影森から終点の三峰口までの山岳区間はこの列車のハイライトとも言え力強い走りが楽しめる。多くの乗客は途中で秩父や長瀞観光に向かうが、鉄分補給したい向きには終点までの乗車をお勧めする。折り返しのための転車台での転向作業も間近に見れて満足感がある。
また、秩父鉄道は古くから石灰石を中心に貨物輸送が盛んなため、電気機関車が牽く貨物列車ともすれ違ったり、懐かしい東急や西武の旧型電車とも出会うのが楽しい。
 往復乗車して熊谷に戻るとほぼ日中全てを使うことになるが、車内でのんびり景色を見ながら弁当を食べたり、お酒を飲んだりしながらSLの旅を楽しめる乗り得感の高い列車だった。







2026/04/05 9:02:56|その他
F-1アクセス狂騒曲 伊勢鉄道の奮闘

 普段は伊賀市からもほど近い、鈴鹿サーキットで開催されているFormula-1国際自動車レース。今年は、本選などの3日間で前年を上回る315000人の観客動員となったようだ。
 私もこの世界最高峰の自動車レースの魅力に取り憑かれている一人で、セナ、プロスト、中嶋悟らが活躍した80年代から、少し空白期間を経て、ここのところ毎年出かけている。
 さて、レースの話題は色々あるのだが、それはさておき、冒頭のとおり、普段は近いはずのサーキットがこの時ばかりは、アクセスに苦慮する。伊賀からなら、普段はクルマで行くのが常道。所要時間は60分もかからない。しかし、この時ばかりは大渋滞に自ら飛び込むようなものでクルマで行くのは無謀というもの。そのため、私は早くから伊勢鉄道の鈴鹿サーキット稲生駅を使ってきた。各地から鉄道を使ってサーキットへアクセスするには、近鉄白子駅がメジャーだが、なにぶん距離があるため、そこからは通常、バス利用となるが、それに乗るのも大変である。稲生駅だと最も近いゲートまで徒歩15分の距離と比較的近い。当初はあまりこの駅を使う人は多くなかったが、伊勢鉄道や乗り入れを行うJR東海の努力もあって臨時列車の本数も充実し、主要アクセスの一つとなった。しかし、ここ最近は、海外からの利用客も相当増え、これまでの様相から混雑に拍車がかかっている。名古屋方面との往復にはHC85系やキハ75系を動員した臨時直通特急や快速などをレース時間に合わせて運行しているものの、やはり線路容量や動員できる車両数には限界があるため頻回とはいかない。このため、特に本選レース終了後の駅前の道路上に何重にも折り重なる人の列が出来、乗車まで何時間も待たされることが当たり前になってしまった。このため、混雑を避けようとレース終了後、先を争って駅に向かう帰宅レースなるものが始まるのが常となり、このことを帰宅グランプリなどと揶揄する者もいるほどだ。反対に津方面は、さすがにそれほどではなく、混雑も穏やかであったが、名古屋方面へも一旦、津まで出て近鉄に乗り換える人が多いためか、最近は少し様相が変わってきている。
 沢山の利用があって伊勢鉄道にとってはドル箱の3日間だと思うが、事故なく安全に運行するには毎年、頭を痛めていると推察する。普段の職員数と車両数では到底対応できないため、JR東海の職員も多数応援に来られているのと、この期間だけと思われる若いスタッフも多数いて、警備や整列乗車にあたっている。海外のお客様もかなりいるため、外国語の案内をするスタッフも増えているようだ。毎年々改善を重ねている成果があって、異常な混雑でも混乱しているのを見たことはなく、国内外のお客様問わずみな冷静に待っている光景は素晴らしいとさえ感じる。
 最近はあまりの混雑から、自ら稲生駅以外の別の手段をご検討下さいとPRするようになってしまったが、希望を言えば、もう少し編成両数を増やすなり輸送力を上げて欲しいのと、せめてICカードを利用可能にして欲しいところである。しかし、今後も継続して鈴鹿でF-1グランプリが開催されるかどうか保証がない中、鉄道事業者としての大きな投資は望み薄だろう。せめて、開催が決まっている2029年までは可能な限りの資源を使ってご安全に輸送にあたってほしいのと、利用する私たちも節度を持って観戦に臨みたいと思う。







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