藤岡組紐店のブログ

四代目藤岡潤全の、店番と出張と帯〆製作と、 え〜と、あとなんだっけの毎日です。
 
2007/06/28 23:27:11|伊賀
紅花(ベニバナ)と源氏物語

いま伊賀の街中で紅花を見ることができます。

ご存知の通り、紅花は食用、薬用、染料とさまざまな用途があり、
もともと紅花は伊賀の名産品だったそうです。
芭蕉の句にも

「まゆはきを俤(おもかげ)にして紅粉(べに)の花」

とあります。
(尤もこれは紅花で有名な山形を訪れたときの句ですが)

芭蕉生誕360周年の2004年より
街に紅花の鉢などを置く運動が始まったようです。

昨年はまだギャラリーを開いていなかったのですが
今年は既に鉢が店の前にあります。
切花も玄関においています。
街中に置いてあるのでこれから観光にこられる方は
紅花も楽しんでみてください。


紅花はまたの名を「末摘花(すえつむはな)」と言います。
「茎の末の方から咲き始める花を摘み取る」ことがその語源だそうです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが
「末摘花」と言えば紫式部の「源氏物語」の登場人物のひとりを
僕は真っ先に思い出します。
「末摘花」は「鼻が紅い」ことから「紅花」とかけてそう呼ばれるのですが
この方は源氏物語唯一の不美人。
光源氏は彼女と結ばれるのですが、
朝起きてその醜さに仰天したとのこと
(平安時代はもちろん電気がありませんからね)。
このあとも希代のプレイボーイ、光源氏とは対照的に
源氏ただ一人を愛し待ち続けた一途な女性でもあります。

僕は原書を通読していない不届き者ですが、
大学受験前に読んだ漫画版「あさきゆめみし」では
その他の少女マンガチックな絵とはかけ離れた容姿でした。
でもかなり泣けるキャラです。
「なんでもっと美しく産まれてこなかったんだろう」
などと独白するシーンは涙なしでは読めません。

以前も書いた気がしますが
「あさきゆめみし」は受験生のみならず、
いろんな方にオススメですよ。
最初は登場人物の顔の区別がつきにくいですが
そんじょの恋愛モノなんて太刀打ちできない面白さだと
僕は思いますね!







2007/06/28 0:58:36|潤全話
さっき妹から電話がありまして
しょうもない話をいろいろしていたのですが
その中で言われたのが
「長文ブログを書くのはモテない、非モテ系、というのをネット上で見かけた」
とのこと。

う〜ん、確かに長いですね、僕の文章。
本当は最初は短いんですよ、毎回。
でも骨組みとなるテーマに沿って文章を打っていくと
いつの間にか肉付けがえらいことになっていつもの通りの
大作(?)になってしまうわけです。
それでも多少は無駄な部分を削ぎ落とすべく、
推敲はしてるんですけどね。
いつのまにか言いたいことがいっぱいになってしまうのです。

この長さをこそ、盛りだくさん(?)の内容をこそ楽しんでいただければ嬉しいです。
僕としては一つ目小僧が出てる映画よりも
三つ目小僧が出てる映画のほうがお得感がある気がするので(笑)。
きっとよく分からない固有名詞なども並んでいることもあると思いますが
せっかくいろんなことを調べられるものを目の前にしているのですから
ぜひとも調べてみてください。

「非モテ系」かどうかはノー・コメントです(笑)。

なお今日のブログが短いのは、それを気にしてのことではありません^^;







2007/06/27 2:32:10|催し
梅田阪神終了!!
梅田阪神最終日でした。

今回はなんだかいつもと違うような感じだったのですが
今日は状況が一変!
午前中から波がやってきました。

ちょこちょこ途切れることはあっても
そう間を空けることなく
波はやってきました。

昨日までの不足分を多少は取り戻せることが出来ましたが
決して満足のいく成績ではありませんでした・・・
多少の浮き沈みはあるでしょうが、
更に技術に磨きをかけて秋に帰ってくる予定ですので
ぜひとも楽しみにしていてください!
ちなみに秋は僕が実演をする案が出ております。
が、どうなるかはわかりません・・・

今回もいろいろな方にお世話になりました。
若手の方からずっと年上の先輩まで、
時に冗談を時に真面目に仕事の話を聞かせていただきました。
その内容は「百貨店催事」「若手の在り方」から
「葉巻」「藍染」「失楽園(渡辺淳一ではなくミルトンの方)」、
はたまたとてもじゃないけどここには記せないことまでさまざまです。
うちでの製作ももちろん重要ですが
こうやって外に出るのも本当に大切だと改めて実感しました。
やっぱりお客さんに生の声を聞いたり、
他の職人さんと接したりすることは
本当に良い刺激になります。
この刺激を仕事に生かして頑張っていきます。


一週間家を空けただけなのに、なんだか久しぶりに帰ってきたみたいです。
明日はちょっとのんびりします。
とはいえ、やることはあるのですが^^;







2007/06/26 0:09:57|催し
天邪鬼じゃダメかしら?
梅田阪神6日目です。

う〜ん、何故か夏物しか売れませんねえ。
しかしこれだけ夏物が売れるのは正直言って意外ですね。
日本は高温多湿なので

「夏は着物を着ない!」

とおっしゃる方も多いんですけどね。

以前とある職人さんから

「夏より冬の方が売れるって他の組紐屋さんに言われたけどそうなの?」

と尋ねられました。
うちはまったくそんなことありません。
さほど違いはなく売れますね。
夏物も冬物と同じくらい、否それ以上に力を入れて作っているからと
思っています。

確かに夏に着物を着る人は以前と比べれば少なくなっているかもしれません。
でもそれはいなくなってしまったわけではありません。
つまり需要は、少ないとはいえ、あるわけです。
幸い夏の帯〆を組む技術はありますからね。
(僕はまだありませんので、偉そうなことは言えません・・・)
しかもよくあるもの、よく締めておられるのは大体機械組のもの。

「ほな手組でええもんつくったろやないかい!」

というわけで当店の夏物、レースの帯〆は
非常に!締め心地の良いものです。
それも冬物と何ら遜色のない締め心地です。

それは何故か?
という話は直接聞きにきてみてください。
インターネットの普及というのは便利すぎていけません。
多少不便なところがないと(笑)。
なので肝心なところはネット上では秘密です!

「多少不便なところがないと」ってところには
着物を着る方は賛同していただけますよね?
便利さだけを追求してたら着物なんて着られませんからね!







2007/06/25 2:42:01|催し
厳しい日曜の夕方に一筋の光が・・・
梅田阪神5日目です。

朝からの雨にもかかわらず、日曜日ということもあってかなりの賑わい!!
なのに、嗚呼それなのになんだかうちの売場は閑散としております。
今回の阪神は何故か夕方にひと賑わいがあったのですが
今日はほとんどなし。

そんな中、ともこさんとお友達Kさんがご来店!
ともこさんにお会いするのは2回目ですが
某所で親しくしていただいていますので
なんだか時々会っているかのような感覚でした。
今回は昨日購入された訪問着、帯に合わせた帯〆をお買い上げいただきました。
こうしてともこさんも後には戻れぬ道へ入ってしまったのです。
多くのお客さまがおっしゃる、
「他の帯〆が締められない」道へと・・・
その他にもいろいろとお話をさせていただきました。
梅田のど真ん中の百貨店だけになかなかゆっくり話せませんでしたが
次回はもうちょっとゆっくりお話できたらなあと思います。

それにしてもかなり厳しい状況でしたので
ともこさんは救いの女神でしたね!
本当にありがとうございました!
次はまた大阪の百貨店でしょうか?
それとも伊賀のギャラリーでしょうか??
あと僕が「○前」ってのは・・・

あ、またこんな時間・・・
今日は鹿児島の作家さんから電話がかかってきたり、
北から電話がかかってきたり、
西からメールが来たり、
テレビで久々に「ダイ・ハード」観てたりと
えらく遅くなりました・・・

残すところあと2日。
「一催事完全燃焼」が信条ですので
頑張るのみです!!